華東ビジネストレンド(簡易版)【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.302
2026-09-18【中国ビジネス・トレンド】
華東ビジネストレンド(簡易版)
1.上海市における輸入化粧品の電子ラベルの試験的導入に関する公告
上海税関と薬品監督管理局が連携して実施する輸入化粧品に対する電子ラベルの試験導入についての公告です。
輸入化粧品は、薬品監督管理局の追跡管理の対象です。中国国内で販売されるすべての化粧品(輸入品を含む)には、「中国語の商品ラベル」(中国語製品名、特殊化粧品登録証明書番号、全成分、用法、使用期限、製造者、国内責任者など詳細情報)を備えることが義務付けられています。電子ラベルを導入した後は、ラベル情報が明確かつ透明となり、真贋確認が可能となります。輸入企業にとっては、包装印刷や手動貼付けなどのコストを削減できるだけでなく、ラベル情報のオンライン動的更新を実現し、製品のトレーサビリティ管理の促進にもつながります。
化粧品に対する「電子ラベル化」自体は、2025年10月公布の国家薬品監督管理局『化粧品の電子ラベル化の試行地点の業務の通知』(国薬監粧〔2025〕16号)で、北京市、上海市、浙江省、山東省、広東省、重慶市の6か所を試験導入地区と指定していました。
上海市がまず一般貿易輸入化粧品に焦点を絞り、税関と連携して中国語ラベルの電子化(QRコード使用)を試験導入するのは、中国国内における一般貿易輸入化粧品の通関分野で初めて実施された試行です。
上海市における第1次試験導入エリアは「上海浦東新区」です。「上海浦東新区」に登記した輸入企業(パイロット企業)が浦東新区内の港や空港経由で輸入する化粧品が、その対象となります。
パイロット企業は、総合電子申告・行政サービスプラットフォーム「中国(上海)国際貿易単一窓口」を通じて上海市浦東新区内の税関に輸入申告します。税関は、中国語ラベルの製品販売包装の可視面に記載された情報と申告データが一致しているか否かを確認します。
2.上海市危険化学品・花火爆竹及び金属精錬業における安全生産責任保険の実施細則(滬応急行規〔2026〕1号)
危険な工業分野及び工業製品の中で、特にハイリスクの「危険化学品」「花火爆竹」「金属精錬業」に絞り、上海市の3部門(上海市応急管理局、国家金融監督管理総局上海監管局、党上海市委金融委弁公室)が連名で公布した「安全生産責任保険」に関する実施細則です。
以下、略
3.上海市の工業用地の使用権譲渡・賃貸・抵当の二次市場管理弁法(試行)(滬規劃資源産〔2026〕159号)
新たな質の生産力の育成と新型工業分野の建設の空間(用地、建物)を確保するため、上海市が「工業用地の二次流通市場」(譲渡、賃貸、抵当)の管理を市の産業空間ガバナンスの枠組みに組み入れる目的で策定した弁法です。
市の産業育成方針に合致しない工業用地及びその地上に存在する工場棟の不動産の譲渡、土地投機や単なる差益稼ぎ目的の譲渡は、行政監督の対象となります。
以下、略
4.『上海市税関特殊監督管理区域の構造転換・高度化および質の高い発展の促進に関する若干の措置』の通知(滬発改開放〔2026〕192号)
上海市の総合保税区と各地の保税区の全体に対して、その構造転換と高度化を目指し、従来の政策方針(2021年版『総合保税区の質の高い発展の促進に関する実施意見』)を全体的に再構築した「バージョンアップ版」です。
当文書の要旨は下記の4点です。
1)全機能を備えた「総合保税区」の建設、並びに機能を特化集約させた特色ある特殊監督管理区域の推進
総合発展型の「洋山特殊総合保税区」、内外貿易一体化/グローバル貿易のオンショア+オフショア集積拠点を位置づける「外高橋保税区」、スマート製造、保税R&D型の金橋と漕河ケイ総合保税区、港湾・空港物流ハブ機能型の「外高橋港・浦東空港総合保税区」及び多機能総合型をコンセプトとする松江・嘉定総合保税区の整備を含む。
以下、略
5.食品安全の全プロセスの監督管理を更に強化するための若干の措置(滬府弁〔2026〕5号)
上海市内で流通する食品の監督管理を、食用農産品の収穫段階から加工、保管・輸送、市場流通までの全プロセスを漏れなく網羅する品質安全管理を行うという主旨の政策措置です。
軸となる基本方針は、「生産流通の全工程にわたるチェーン管理」「予防型/早期警戒型のリスク管理」「関係者全てを連携させた総合ガバナンスの強化と社会監督」の3点です。
当文書は、以下9つのテーマで、合計28項目の措置を示しています。
以下、略
6.上海グローバル科学技術パートナーシップ計画(滬府弁発〔2026〕3号)
上海市がこれまで進めてきた個々の国際化と国際連携政策、国際的科学技術イノベーションに関する政策を集大成し、新たに1つの「アクションプラン」としてまとめた「行動計画」です。
上海市を「国際的科学技術イノベーションセンター」にするという基本構想に基づいた「統合的行動プラン」です。
以下、略
7.上海市における金融広告の監督管理業務の一層の強化に関する意見(滬市監規範〔2026〕2号)
現在の金融マーケットで多く見られる無資格掲載、虚偽宣伝、不明確な責任所在、ならびに金融関連の新業態に対する規制の空白などの諸問題を抑止し、改善するため、9つの関係部局が連名で、市内の下部組織と関係機関に通達した指導文書です。
金融商品の広告の規範化、内容に対する基準の明確化、関係者各々の責任の明確化と協調的なガバナンスの強化によって、金融市場の秩序を回復し、金融リスクの予防/解消を図り、金融消費者の合法的権益を保護するとしています。
以下、略
8.上海市省エネ・炭素排出削減専用資金管理弁法(滬発改規範〔2026〕4号)
上海市のこれまでの省エネ・炭素排出削減関連の複数の補助金制度を一本化し、「市級財政専項資金」の1つとして再編した新たな管理弁法です。
専用資金の予算編成、資金管理、助成対象、利用基準、監督管理など運用指針が、明確に示したものです。
《参考》「上海市市級財政専用資金」とは:科学技術イノベーション、文化創意産業、知財権、就業支援、中小企業発展支援など様々な重点テーマに焦点を絞って提供される補助金/奨励金制度。「省エネ・炭素排出削減専用資金」は現行の『上海市市級財政専用資金管理弁法』(滬府発〔2021〕15号)の1つ。
以下、略