重要法令等の解説(簡易版)【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.289

2026-05-11

【中国ビジネス・トレンド】

重要法令等の解説(簡易版)

1.市場監管総局が「インターネットプラットフォームにおける独占禁止コンプライアンス指針」を発表しました

市場監管総局による「インターネットプラットフォームにおける独占禁止コンプライアンス指針」の通知(国市監反執一発〔2026〕16号)

2022年に改定された「独占禁止法」等に基づき公布された、インターネットプラットフォーム事業者に対するコンプライアンス管理の指針です。本指針は、独占禁止に関する一般的な指針として位置づけられており、強制力があるものではありません。
主な内容は、以下の通りです、
1)プラットフォーム事業者に対して、データ、アルゴリズム、技術、資本の優位性、プラットフォームルール等を利用して「独占禁止法」で禁止される独占行為を行う事を禁止しています。
2)プラットフォーム事業者に対して、「二者択一(出店者に対し、競合他社のプラットフォームでの出店を禁止する行為)」、全ネットワーク最低価格の強制、理由なきアカウント停止・閲覧制限、不当な手数料の値上げ、差別的取扱い、強制的な抱き合わせ販売などの行為を禁止しています。
3)プラットフォーム事業者に対し、ルールの審査、アルゴリズムのスクリーニング実施、全プロセスにわたる独占禁止リスクの防止・抑制管理の確立を求めています。

2.香港投資家に対する公証手続の利便性レベルが更に向上

司法部・市場監管総局による香港投資家に対する公証手続の利便性レベルの更なる向上に関する通知(司発通〔2026〕5号)

香港の投資家が、中国本土で投資・事業展開する際に要求される身分証明・公証手続きの便利化を目的として公布された通知であり、「中国委託公証人(香港)管理弁法(司法部第69号令)」に基づく実施規則です。当該通知は2026年2月1日に施行され、北京、天津、河北、上海、江蘇、浙江、安徽、福建、山東、湖北、広東、重慶、四川、海南の14省(市)において、手続きの簡素化・電子化措置が遂行されます。
以下、略

3.河套深港科学技術革新協力区深セン園区監管弁法

「中華人民共和国税関による河套深港科学技術革新協力区深セン園区監管弁法」の公布に関する公告(税関総署公告2026年第20号)

【背景紹介】
河套深港科学技術革新協力区は、香港北部と深セン中南部の境界に位置する総面積は3.89?の開発区であり(深セン園区3.02?、香港園区0.87?)、2017年1月に香港特別行政区政府と深セン市人民政府が合作覚書に調印し、共同建設した国家級プラットフォームです。
2023年8月、国務院は「河套深港科学技術革新協力区深セン園区発展計画」を発表し、世界クラスの研究開発拠点とするという、戦略方針を明確にしています。
現在までに、深セン園区には200以上のハイエンド研究プロジェクト、447社のハイテク企業、10の国家重要研究プラットフォームが集積し、15,000人以上の研究人材が集まっています。
また、2026年1月4日には、「深セン経済特区河套深港科学技術革新協力区深セン園区条例」が公布され、「一線緩和、二線管理、区内自由」という特別な監管モデルが発表されました。
以下、略

4.河套深港科学技術革新協力区深セン園区における輸入貨物の免税管理弁法

「中華人民共和国税関による河套深港科学技術革新協力区深セン園区における輸入貨物免税管理弁法」の公布に関する公告(税関総署公告2026年第19号)

河套深港科学技術革新協力区深セン園区の貨物の輸出入関連税収政策に関して、税関総署が公布した公告で、2026年2月10日から施行されています。主な内容は以下の通りです。

1)適用対象と免税範囲
深セン園区に登録され、認定を受けた独立法人企業、科学研究事業機関、科学技術系民営非企業単位は、財関税〔2026〕1号の附属文書「免税科学研究貨物リスト」の範囲内で、自己使用を目的として輸入する科学研究貨物について、免税対象外商品を除き、輸入関税、輸入段階の増値税・消費税が免除されます。
以下、略

5.「技術契約の認定登記管理弁法」の公布

工業情報化部による「技術契約認定登記管理弁法」の通知(工信部科〔2026〕18号)

認証・登録を要する技術契約の審査・登記に関する弁法であり、「技術契約認定登記管理弁法(国科発政字〔2000〕063号)」の改定となります。2026年3月1日より施行され、主な改正内容は以下の通りです。
1)主管部門の変更
主管部門が科学技術部から工業信息化部に変更されました。
2)登記機関設置原則の明確化
登記機関は、独立した法人格を有する行政機関、事業単位、国有企業又は社会団体内に設置するものとし、かつ、条件を満たすハードウェア設備及び2名以上の資格取得登記担当者を備えることが義務付けられました。改定前には、この様な具体的な要件は設定されていませんでした。
以下、略

6.国務院による一部の行政法規の改正及び廃止

国務院による一部行政法規の改正及び廃止に関する決定(国令第829号)

9件の行政法規の修正と、2件の行政法規廃止に関する決定です。

1)「中華人民共和国道路運輸条例」
第9条第2項、第22条第2項を「(二)国務院交通運輸主管部門が規定する年齢要件に適合すること」に修正。第76条中の「行政処分」を「処分」に修正。
2)「植物検疫条例」
第19条中の「行政処分を与える」を「法に基づき処分する」に修正。
第20条を以下の通り修正。
当事者が行政処分決定に不服がある場合、法に基づき行政処分の再審査を申請することができ、また法に基づき行政訴訟を提起することもできる。当事者が期限を過ぎて再審査を申請せず、又は訴訟を提起せず、かつ行政処分決定を履行しない場合は、行政処分決定を行った機関が人民法院に強制執行を申請するものとする。
以下、略

7.「輸入奨励サービス目録」の公布

商務部等7部門公告2026年第8号「輸入奨励サービス目録」の公布(工信部聯科〔2025〕279号)

「国務院弁公庁による高水準の対外開放によるサービス貿易の質の高い発展の促進に関する意見(国弁発〔2024〕44号)」に基づく、2019年版「輸入奨励サービス目録」の調整・更新です。主要な変更点は以下の通りです。
1)サービス区分及び内容の新設
「その他の専門サービス」と「医療・健康サービス」の2つの区分が、新たに追加されました。
● その他の専門サービス
グリーン建築(工程)、その他低炭素関連の設計・評価・認証サービス、サプライチェーン管理サービスが含まれる。
● 医療・健康サービス
重大疾病に対する医療サービス、ケア・リハビリテーション及び健康増進サービスが含まれる。

また、研究開発設計サービスに、低炭素関連の研究開発設計サービス及び集積回路(IC)研究開発設計サービスが追加されています。
以下、略