【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.148

2021-07-01
**【INDEX】

【中国ビジネス・トレンド】
**■ 華南ビジネス・トレンド
華南地域(広東省)の最近のビジネストピックスを、地方通知などを踏まえてご紹介します。
※最新の華南ビジネス・トレンドはこちらをご参照ください。

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**【中国ビジネス・トレンド】

****■ 華南ビジネス・トレンド**
華南地域(広東省)の最近のビジネストピックスを、地方通知などを踏まえてご紹介します。

**1.広東省国民経済と社会発展第 14 次五か年計画と 2035 年長期目標の要綱(粤府[2021]28 号)**

今年 3 月全人代で批准された『中華人民共和国 14 次五か年計画と 2035 年長期目標の要綱』に対応した広東省版です。省の 2021 年~ 25 年の 14 次五か年計画の基本戦略と重点施策を、“2035 年長期目標実現”のためのステップという位置づけで、具体的に述べています。

「前の五か年計画(13 次)の年平均 GDP 成長率目標はコロナ感染症、米中経済摩擦など大きな環境変化で未達成だったが、“小康社会(多少ゆとりある社会)実現”は概ね順調に進展、14 次では“現代的社会主義強国”の実現をいよいよ本格化」という理念、基本的政策ともに、広東省の要綱は中央政府のものと合致しています。
中央政府の五か年計画では、「双循環戦略」(貿易を主体とする国際経済循環のほか、国内市場の生産・流通・消費の発展を促す国内経済循環を促す)が強調されていますが、この点は広東省の要綱でも同じです。

「広東・香港・マカオグレートベイエリア経済圏建設」、「一核一帯一区体制(省内の区域の役割分担、経済連携並びに地域格差縮小、核=珠江三角州、沿岸地区=帯、北部地区=区)」等すでに着手している重点政策が改めて具体的に示されているのが広東省の要綱の個別の特徴です。
このほか、「海洋政策」に関して詳細な説明があります。海洋資源の開発と保護、各国と協力と規範化に関する記述に交じり、“国際海洋秩序”確立、“海洋権益”維持、“海洋強国”建設、という表現が見られます。

要綱には下記の 2 件の一覧表が添付され、「14 次五か年計画」で遂行すべき重点計画(添付1)、並びに建設計画、投入資金計画等(添付2)が個別に示されています。

《添付1》「14 次五か年計画・重点計画目録」(計 22 件)
科学技術イノベーション計画、市場監督現代化計画、社会保障事業発展計画、農村現代化計画、海洋発展計画、など。

《添付2》「14 次五か年計画・建設プロジェクト総括表」(計 103 件)
合計 103 件の項目毎に、「総投資額」「2020 年末までの累計投資額」「14 次五か年計画時の投資予定額」を具体的に掲示。

(原文)
http://www.gd.gov.cn/zwgk/wjk/qbwj/yf/content/post_3268751.html

2.広東省における先進的製造業プロジェクトの投資建設の加速に関する幾つかの政策措置(粤府[2021]21 号)

“先進分野”製造業の誘致を促進し、省内の製造業の産業構造を優良化し、『製造業が強力な省』の実現を図る政策措置の通知です。
先進分野の製造業の対象業種として、以下の 20 業種を示しています。

《戦略的支柱産業》10 分野
(1)新世代電子情報、(2)グリーン石化(環境保護対策された石油化学)、(3)スマート家電、(4)自動車、(5)先進材料、(6)現代化紡績、(7)ソフトウェア/情報サービス、(8)超高解像度映像機器、(9)バイオ医薬/健康、(10)現代的農業/食品

《戦略的新興産業》10 分野
(1)半導体集積回路、(2)先端設備製造、(3)智能ロボット、(4)ブロックチェーンと量子情報、(5)最先端素材、(6)新エネルギー、(7)レーザーと付加製造、(8)デジタルクリエイティブ、(9)救急安全と環境保護、(10)精密機器

14 次五か年計画の「一核一帯一区政策」(省内の区域の役割分担、経済連携並びに地域格差縮小、核=珠江三角州、沿岸地区=帯、北部地区=区)の区域毎の産業配置の計画に従って、その区域に適した分類の産業の誘致、建設を奨励するとしています。

製造業企業の誘致・建設奨励のため、以下のような優遇施策と支援体制整備が示されています。
・地域別、分野別に固定資産投資、設備購入への奨励金支給
・「内資/外資一体化投資促進機構」設立を奨励、先進製造業誘致に柔軟対応
・「科技イノベーションプラットフォーム」建設、イノベーションセンター、研究機関などへの資金支援
・工場用地優先割り当て、行政批准手続き等の優遇
・環境審査の簡素化、「自己申告制」導入などの優遇
・中長期ローン、信用貸付など金融面での支援(金融機関への指導奨励)
・良質人材確保のための支援(人材養成への資金支援、就業者へのボーナス、住居/社会保障/戸籍/子女の就学支援など)
・プロジェクトの受け皿の整備(道路、上下水道、環境、通信等のインフラ)
・省や地区の上層部と直接連絡の機会を確保、現地の問題への迅速対応体制

(原文)
http://www.gd.gov.cn/zwgk/wjk/qbwj/yf/content/post_3253831.html

3.広東省の就業の安定と拡大に関する幾つかの政策措置(粤府[2021]13 号)

省内の就業率の徹底的な向上を目的とした政策です。
「就職先・就業機会の開拓、拡大」、「求職者支援(学生、貧困層等)」、「求職求人斡旋業の奨励」、「社会保険の企業負担分の軽減」、「政府行政の就業促進部門の強化」など幅広い内容となっています。
政策措置 9 項目とその責任部署が示されています。
(以下、文書の記載順)

(1)社会保険の企業負担分の軽減
(養老保険の基数整理、22 年 4 月 30 日まで労災保険料率 50%引き下げ、失業保険料率段階的軽減、22 年 4 月 30 日までの失業保険料率の変動率優遇、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、財政庁、税務局、医療保険局、他

(2)就業先の拡大、新たな就業先の提供
(鉄道、道路、流通基地建設、都市建物更新等プロジェクト推進、小型/零細企業への輸出信用保険料、融資担保優遇によるコスト負担軽減、越境 E コマース試験区建設、後進地区の農業、零細企業への資金支援、等)
責任部署:省発展改革委、工業・情報化庁、交通運輸庁、地方金融監督局、他

(3)創業支援、就業先の多ルート化
(企業登記の簡便化、起業者向け融資拡大/利子支援等、“創業孵化基地”の拡大と学校や孵化基地の訓練生への補助金支給、創業/革新大会の開催、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、財政庁、市場監督局、人民銀行広州分行、他

(4)大学生など社会階層ごとの就業支援
(国有企業の大学生求人数拡大、貧困家庭の大学生就職重点支援、末端医療人員等社会底辺支持分野の職位数の拡大、社会サービス従事者の職位数を全省的に拡大、大学生の後進地域と就職奨励地区での就職奨励、給与不払い等の厳格取り締まり、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、省委組織部、教育庁、省国資委、他

(5)生活困難階層への底辺支援
(失業保険の制度/条件の改善、公共現職位への就職サービスプラットフォーム設置、失業者分類/類別支援メカニズム構築、社会保険補助/職種職位向け補助の期間延長、農村公益サービス職位への補助、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、財政庁、農業農村庁、省総工会

(6)広東省独特業種の就業者育成
(「広東料理人養成」「地元技能工育成」「家政婦業組織化」、職業学校/技能学校での技能検定と職業資格認定書発行、技能学校卒業生の後進地区への就業奨励/ボーナス支給、「家政婦サービスステーション」「家政産業園」建設、農村Eコマース商モデルステーション建設、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、財政庁、農業農村庁、市場監管局、他

(7)労働者技能レベル向上
(職業技能訓練への支援/補助、国家の職業技能標準がまだ無い分野の新職業に対する企業の自主的な基準の草案作成と実施、就業者の再教育/キャリアアップ、産学融合での技能教育、技能学校が連合しての実地訓練センター建設、高度技能人材訓練基地等への補助金支給、など)
責任部署:省教育庁、住房城郷建設庁、農業農村庁、退役軍人事務庁、他)

(8)公共の就業サービス提供
(行政による就業サービスの均等化/簡便化、就業奨励対象階層への税制優遇、“健全就業サービス専門員”制度、就業創業サービスへの補助、区域を跨ぐ労働輸出を組織する人力資源サービス機構/人材ブローカー等への補助、等)
責任部署:省人力資源・社会保障庁、財政庁、統計局、政務服務数値管理局、他

(9)就業業務担当組織の強化
(“地”級以上の市人民政府で「健全就業業務組織指導メカニズム」構築、就業補助金等の資金管理/最適支出配分の仕組み構築、制作宣伝/表彰奨励の強化、“全国創業孵化モデル基地”“国家級充分就業社区”認定獲得組織への奨励金供与、等)
責任部署:各市人民政府、省人力資源・社会保障庁、財政庁)

(原文)
http://www.gd.gov.cn/zwgk/wjk/qbwj/yf/content/post_3242111.html

4.中国(広東)自由貿易試験区第七次改革・革新経験の複製・普及に関する通知(粤府函[2021]60 号)

中国(広東)自由貿易試験区で先行して試された投資、貿易、金融の簡便化、及び政府機能の転換の成果を、省内に普及させる政策通知です。
省全体を対象とする 9 項目と省の特定エリアを対象とする 4 項目を掲げ、各々の指導部署が一覧表で示されています。

《省全体へ普及させる 9 項目》
1.投資簡便化(4 項目)
(1)納税登記削除を申請した企業へのスマート(AI 智能検索)予備検査と問題点洗い出しシステム
(2)“三位一体スマート税務管理メカニズム”(顔認証と公安部個人信用データによる個人信用度認証システム)、(上下各級の税務局のデータを立体的に連結したスマート税務管理システム)、(税務局と警察のデータ互換メカニズムによる徴税リスク管理)構築
(3)納税申告遅延、違反等の自動発見と即時督促、処罰のシステム化
(4)「輸出時増値税還付」の迅速化、“輸出時徴税/還付”データの一元管理

2.貿易簡便化(2 項目)
(1)船舶自動識別システム(AIS)、スマート検査
(2)船員証明書の電子データ化、スマート検査等

3.金融革新(1 項目)
(1)「粤信融」モデル(企業信用データベースと信用評価システムで金融機関の与信管理の便を図り、中小零細企業向けを含む資金需要を支援)

4.政府機能の転換(革新)(2 項目)
(1)営業認可の簡便・迅速化(市場監管部門、人民銀行、商業銀行で個別企業データを共有化、スマート営業認可)
(2)「不動産登記+仲裁」(登記部門と仲裁部門のデータ連結による不動産の紛争解決の簡便・迅速化

《特定エリア向けの 4 項目》
1.深セン市を除く全地区(1 項目)
(1)クロスボーダー人民元の全面的な電子徴税モデル

2.総合保税区向け(1 項目)
(1)保税区情報管理システムと税関総署の特殊区域管理システムとの連結による保税区貨物の保税状態区分管理の自動化、貨物の実際の出入庫不要

3.出入国旅客取り扱い税関窓口向け(1 項目)
(1)微信(ウィーチャット)ミニプロセス経由の事前通関申告(携帯品、別送品、ペットなど)と通関検査簡便化

4.広州、珠海、佛山、恵州、東莞、中山、江門、肇慶市向け(1 項目)
(1)不動産のクロスボーダー抵当権設定(香港、マカオの銀行と省内銀行との連携により、香港、マカオからの省内不動産の抵当権設定が可能、銀行間で抵当権設定書オンライン送付

(原文)
http://www.cnbayarea.org.cn/policy/policy%20release/policies/content/post_320177.html

5.広東省の労災保険の基準料率標準の統一実施に関する通知(粤人社規[2021]4 号)

省内各地域の業種別の労災保険料率を統一する措置の通知です。
業種別の労災リスク分類(国家規定)に従った 8 つの業種分野で、それぞれ統一基準料率のスタンダードを「付属表1」に示しています。

《「付属表1」の要点》
1類)基準料率 0.2%:金融、技術サービス、保険、放送、国家機関職員、等
2類)基準料率 0.4%:卸売/小売、倉庫、宿泊、飲食、通信、教育、出版、等
3類)基準料率 0.6%:農産品加工、食品/飲料製造、紡績、電子、環境保護、等
4類)基準料率 0.8%:農業、牧畜、印刷、鉄道/船舶製造、鉄道航空輸送、等
5類)基準料率 0.9%:林業、家具税増、製紙、建築、道路/水上輸送、等
6類)基準料率 1.0%:漁業、化学原料/製品製造、鉄/非鉄冶金/圧延、土木、等
7類)基準料率 1.2%:石油天然ガス、採掘、石油化工、コークス、核燃料、等
8類)基準料率 1.4%:石炭/鉄鉱石/非鉄金属の採掘/選別

当通知は、労災保険料率の優遇ではなく、“省内の料率の整理整頓”の政策を示したものです。従来、省内各区域で異なっていた基準料率の統一の為の「具体的なステップ」を示し、これまで省内各地で料率を段階的に引き下げてきた省としての政策を、最終 21 年 12 月末までに終了し、料率引き下げなど優遇措置は、今後は“国家の統一的な政策”に合わせるとしています。
現在実施中の“保険料率 50%調整(優遇)措置”は、22 年 4 月 30 日まで継続されます。
従来は省の基準料率より低い料率が適用されていた地区は、「付属表2」のスケジュールに従って、最終的に 24 年 7 月 1 日から“統一基準適用”となります。
(なお、省基準より高かった地区は、21 年 5 月 1 日からすでに統一)

《「付属表2」の要点》
・段階的スケジュールで 24 年 6 月末までに料率の上方修正(省統一基準に)する地区は、深セン、珠海、汕頭、恵州、湛江、掲陽、及び省直属部門/機関。
・22 年 6 月末までは各地の現行料率適用、その後過渡期措置を経て 24 年 7 月 1 日から省の統一料率に。
例)珠海市の第 6 類職種:現行料率 0.5%、過渡期を経て、24 年 7 月 1 日から 1.0%)
・過渡期の期間は、各地区の人力資源・社会保障部門等所管部署が(今後)定める「過渡期対応案」に従います。但し、省直属部門機関に対しては既に過渡期料率設定済み。

(原文)
http://hrss.gd.gov.cn/zcfg/zcfgk/content/post_3269010.html

6.広東省自由業者の企業従業員用基本養老保険加入弁法(粤人社規[2921]5 号)

企業や団体の従業員に属さない「自由業者」(例:作家、執筆業者、法律家、芸術家、歌手、モデル、純個人商店、パートタイムワーカー等)及び「新興新業態」の従業者(オンライン商売、ネット配車、ネットデリバリー、宅配便従事者等、但し、所属組織で保険加入関係に無い者)を養老保険制度に組み込むための弁法です。

広東省内で自由業の形態で就業している者は、戸籍が他省であっても、また香港、マカオ、台湾であっても、省内の実際の就業地区或いは居住地区で保険参加登録を行う事が出来ます。またその地区の税務局にも登録情報が届きます。
これら自由業者の「月次収入基数」は、保険加入地区の企業の従業員給与基数の上限/下限の範囲内で、加入者の自由裁量で決められます。
養老保険料率は、合計 20%とし、12%を養老保険統一基金口座に納付し、8%を個人養老保険口座に納付します。
当弁法は 2021 年 5 月 1 日施行、有効期間 5 年間、その間に国や省から新たな弁法が出た場合は、それに準じます。

(原文)
http://hrss.gd.gov.cn/zcfg/zcfgk/content/post_3278737.html

7.広州市の“放管服”改革を深化させビジネス環境を向上させるための 2021 年重点業務・任務(穂府函[2021]38 号)

広州市のビジネス環境の向上(市場化、法治化、国際化)のため行政部門が 2021 年に取り組むべき重点業務を、市の各部門/直属機関に通知した文書です。広東省の同じタイトルの通知(粤府函[2020]357 号)に呼応したものです。
五つのテーマで合計 48 項目の業務・任務を設定し、それぞれの責任部署/機関を指名しています。

(1)「放管服」改革推進のマクロ的政策のさらに高効率、精確な実施
・財政予算編成・執行管理改革、税務優遇政策の適用プロセス、違法な費用徴収(公共事業、施設等)の取締り、中小零細企業向け金融政策、外国人就業/在留許可管理の改善、他、計 7 項目

(2)活力と創造力の発揮
・権限移譲のさらなる推進/調整と評価/保障、投資審査/批准制度改革、工事建設審査/批准制度改革、用地審査批准効率化、経営許可管理(証照分離)改革、住民向け行政事務簡素化、企業創業/登記/取消の便利度向上、他、計 13 項目

(3)行政管理の公平化と品質改善
・社会信用体系構築、監督管理のスタンダード化、安全と品質の最低線の保守(医薬品、危険化学品等)、知的財産権保護強化、政府購買の公平競争秩序、イノベーション/新興業態分野の監督管理方式確率、他、計 9 項目

(4)行政サービスの簡便化と実質効率化
・「デジタル政府」建設、政務行政サービスの市を跨ぐ一本化対応(データ共有)、不動産登記の簡便化、納税の簡便化、水/電気/ガス等公共サービスの向上、医療サービスの向上、民生保障サービスの公平性と即応性確保、企業誘致/資本導入業務強化、口岸管理(港湾業務最適管理と費用合理化)向上、他、計 12 項目

(5)改革に対する支え・保障
・「ビジネス環境改善条例」の実行貫徹、「国家ビジネス環境革新トライアルポイント都市」建設、改革のモデル経験の複製・普及、政府と企業の連絡メカニズム構築、“放管服”改革政策の良好な雰囲気作り(宣伝、説明)、他、計 7 項目

(原文)
http://www.gz.gov.cn/zwgk/fggw/szfwj/content/post_7207589.html

8.香港・マカオ籍の住民が深セン市で更なる利便性を得るための幾つかの措置

香港・マカオ籍の住民の深セン市での活動の利便性を高めための措置です。以下の3つの方面で改善・優遇施策が、合計 18 項目示されています。

1)香港・マカオの青少年との交流の促進、香港・マカオの学生の深セン市への留学、就業環境の整備
・青少年研修旅行推進、深セン市への遊学サービス提供、文化・体育交流
・非深セン市戸籍の学生の深セン市での“義務教育”受入れ、非深セン市戸籍の中学生の市戸籍の中学生と同等待遇での高校受験・入学許可
・市内の大学の香港・マカオ籍学生向けの補助金、奨学金の充実、これらに対する社会的寄付の受入れ、市と香港・マカオの大学生交流への資金援助
・香港・マカオとの職業教育の合作(協力)、香港・マカオ学生への職業訓練、「深セン香港マカオ職業教育訓練基地」支援
・両地域の大学・中小学校・幼稚園の交流、香港・マカオの教育機関が深セン市で香港・マカオ籍子弟向けの学校開設の奨励
・香港・マカオの学生の深セン市での実習と就職への支持、企業の実習・就職受け入れの奨励と補助金支給

2)香港・マカオの専門知識保有者への資質認定の拡大、専門資質人材の招聘、登用への優遇策、創業活動支援
・「前海蛇口自由貿易片区」での金融、会計、建築、企画、特許代理等の専門職の登用、香港・マカオの有識人材の「海外ハイエンド人材認定範囲」への加入、有識人材への優遇措置(所得税負担調整、ハイエンド人材へのボーナス/ボーナスへの所得税免除など)
・市民と同等の「創業奨励金」の適用、青年創業者への資金補助、「香港・マカオ青年イノベーション創業基地」建設、政府ファンドの提供

3)香港・マカオ住民向けの行政対応の利便性向上、社会保障の充実
・香港・マカオ住民への行政手続き簡便化/オンライン化、住居保障政策(含む、戸籍制限撤廃)、有識人材への住宅確保、青年創業基地向けの住宅問題解決
・公共交通機関の優待(60 歳以上と 14 歳以下)
・社会保険(養老保険、医療保険)の適用、香港・マカオの医療衛生サービス組織の医療機関開設支持(独資、合資、合作)
・香港・マカオ住民向け「総合サービスプラットフォーム」設置、市の電子政務プラットフォームの中に“香港・マカオ専用欄”設定

また、当文書の末尾には「台湾同胞に対しても、別途規程が無い限りこの措置と同様の対応を行う。職業的資質を有する台湾同胞への対応は、“対台湾主管部門”から対応文書を別途交付する」と書かれています。

(原文)
http://www.cnbayarea.org.cn/policy/policy%20release/policies/content/post_319716.html

9.深セン市の外国籍ハイクラス先端人材認定標準(試行)(深科技創新規[2021]2 号)

中共中央弁公室、国務院の『深セン建設中国特色社会主義先行モデル地点実施方案(2020-2025 年)』の中の“外国人ハイエンド人材”規定に基づき、深セン市にとって招聘し優遇すべき外国籍人材の対象範囲・認定基準を詳細に定めた規定です。

対象人材を、以下の 6 種類に分け、それぞれ具体的に説明しています。
(1)国際的に公認された優秀人材
(2)市の経済や社会に貢献出来る重要人材
(3)イノベーション実現可能人材
(4)招聘に値する優秀な青年
(5)国家の外国人就業許可の評価得点 85 点以上の A ランク人材
(6)市の関係部門の推薦人材

人材評価の根拠として認められる著名表彰、保有資格、組織/団体、著名催事/競技会などを、『成就認定標準説明(添付表1)』として、16 ページにわたり詳細に列記しています。

ア)著名な国際的な「建築・設計表彰」、「科学研究機関・協会」、「国際標準認定機関」、「世界 500 強企業(米フォーチューン誌)」、「金融機関」、「会計事務所」、「コンサルタント企業」、「音楽・芸術学院」、「楽団」、「歌劇院」、「コンサートホール」、「文学賞」、「映画・テレビ・演劇賞」、「音楽賞」、「広告賞」、「芸術・音楽コンクール(一類と二類に区分)」、「スポーツ競技会」、「国際機関」
イ)評価区分の対象となる就業先業種/業種別の規模基準(大型~零細まで)
ウ)中国の 500 強企業(含む、ユニコーン企業)、芸術団体、メディア、世界ランク 150 位以内の大学、

なお、「外国人就業許可評価点数リスト」(85 点以上がハイエンド人材)が、『付属表2』ですが、この内容は中国で全国的に 2017 年から適用されているリストと同一内容です。

(原文)
http://www.sz.gov.cn/zwgk/zfxxgk/zfwj/bmgfxwj/content/post_8678083.html

10.珠海国際仲裁条例

「広東・香港・マカオグレートベイエリア」、「中国(広東)自由貿易試験区」、「横琴広東・マカオ深度合作区」の商事紛争の公平、公正、効率的解決を目的として、“珠海仲裁委員会”の職責を引き受ける“非営利法人”として設立された『珠海国際仲裁院』の組織、運用規定と紛争仲裁の方法・規定を定めた条例です。

仲裁院は“中国(広東)自由貿易試験区珠海横琴新区片区”に設置されます。
仲裁院の特徴は、“独立した非営利法人”という法的立場で、行政機関や社会団体の干渉を受けず、“国際商事仲裁機構”の管理体制と管理モデルを手本として、独立的に仲裁を行い、インターネット、ビッグデータ、人工知能を活用して効率化を図るとされています。

11 ~ 15 名の理事会で運営され、理事長 1 名、副理事長 2 ~ 4名(内 1名は仲裁院院長が担任)。理事は国内/国外の法律、工商界やその他の著名人物で構成され、理事のうち三分の一以上は香港特別行政区、マカオ特別行政区及び海外の人物で構成されるとしています。
また「法人の定款、仲裁規則、仲裁業務プロセス、費用標準を公開し、年度報告/予算・決算報告を行い、公衆の監督を受ける」としています。

(原文)
http://www.zhrd.gov.cn/zhfg/202104/t20210402_58843897.html

以上

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**【形式】**オンラインセミナー(Zoom ウェビナー)

**【費用】無料
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**【申込方法】
** 下記の登録フォームより、必要事項を入力のうえお申し込みください。
※登録項目の姓名は本名をご入力ください(ウェビナー中に表示はされません)。

https://zoom.us/webinar/register/WN_BXwroc_sTdiJJ3HqkACFaA

**【講師】
** 陳韻 ●(チン・インチ、● =王へんに其) TLI 日本中国語センター中国語講師
1995 年来日し、大阪市中華学校中国語教師/大阪市生涯学習中国語インストラクター/大阪市生涯学習中国語インストラクターを経て、現在は、2006 年より TLI 日本中国語センター大阪校の中国語講師として 15 年以上、中国語のレッスンを担当し、TLI 大阪校の講師指導も行う。

**【プログラム】
**<発音と声調(レッスン)内容> 50 分
・中国語の母音・子音
・中国語の声調(4 声+軽声)
・簡単な常用単語の発音練習

<自己紹介/簡単な挨拶/名刺交換> 50 分
・名前の言い方
・自己紹介する/人を紹介する
・人に名前を尋ねる
・名刺交換

以上

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**【日時】**7月13日 (火) 日本時間 14:00 ~ 15:30 中国時間 13:00 ~ 14:30

**【形式】**オンラインセミナー(Zoom ウェビナー)

【費用】

**** **日本円** **人民元** **香港ドル**
**一般** ****8,000円+税 465元+税 HKD 567
**優待A** 5,000円+税 291元+税 HKD 356
**優待B** 6,000円+税 378元+税 HKD 463

**※MCH 会員様は優待 A の適用となります。
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**【申込方法】**下記の登録フォームより、必要事項を入力のうえお申し込みください。
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https://zoom.us/webinar/register/WN_Rq9yRX9hTLKJJ4ZjMoackQ

【講師】小嶋税務会計事務所 三上博之氏

一般企業勤務後、1985 年 4 月より税理士事務所勤務。2013 年 12 月退所後、2014 年 1 月より小嶋税務会計事務所にて勤務。35 年に及び各業種の会計・税務を経験、税務調査立ち会いなどの実績を多数有する。

**【プログラム】
** ※チャット機能でオンタイム質問をお受けします。但し、時間も限られているため、内容によっては後日登録メールアドレス宛に個別回答させていただきます。

(1)輸出入の税務
・通関手続きに伴う通関時の消費税・関税等の扱い
・三国間取引時の税務

(2)国際源泉課税
・国内源泉所得と国外源泉所得の区分
・居住者、非居住者者の判定等

(3)租税条約
・目的、規定、手続等について

(4)外国税額控除
・内容、目的、控除方法、手続等

(5)その他

以上

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** チェイスネクストセミナー事務局
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メール:info@chasechina.jp


**【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者
水野コンサルタンシーホールディングス

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