【Mizuno-CH中国・ベトナムビジネス情報】ダイジェスト版Vol.59(2022年1月20日発行)

2022-01-29

【水野コンサルタンシー中国・ベトナムビジネス情報】ダイジェスト版 Vol.59 (2022 年 1 月 20 日発行)

【中越ビジネスマニュアル 第 59 回】

中国・ベトナムにおける個人所得税の基礎控除などついて

賃金給与所得に対する個人所得税率は、中国は3~ 45%、ベトナムは5~ 35%の超過累進課税となっています。ただし、給与額に、そのま ま税率を控除するのではなく、基礎控除、付加控除等、一定の金額を、所得から控除することが認められます。今回は、基礎控除など、税率計 算に際して、所得から控除できる金額について解説します。

■ 1.中国

<1>控除できる金額
1)基礎控除

基礎控除は、居住者の場合は、年間6万元。非居住者の場合は、月額 5,000 元となっています。個人所得税法改定前(2018 年度まで) は、居住者・非居住者ともに、外国人は月額 4,800 元、中国公民は 3,500 元でしたが、税制改定で、この様に変更されました。

なお、2020 年7月1日に「一部の納税義務者の個人所得税源泉徴収予納方式の調整に関する公告」(国家税務総局公告 2020 年第 13 号)が施行され、2020 年7月1日より、一納税年度(年間)内に、初めて賃金給与所得を取得する居住者の予納に当たっては、源泉徴収義 務者は、5,000 元 × 本月までの月数で、基礎控除を計算できる事が規定されました。

つまり、居住者については、年間所得が 12 カ月に満たなくても、基礎控除は年間6万元が適用できる事になります。

2)特別付加控除

税制変更により、2019 年1月より、基礎控除に加えて、特別付加控除が認められました。

特別付加控除の内容は、子女教育(子女1人当たり毎月 1,000 元)、継続教育(毎月 400 元)、大病医療(個人負担が 15,000 元を 超過する医療支出につき、80,000 元を上限として控除)、住宅ローン金利(毎月 1,000 元)、住宅家賃(居住地により異なる。直轄 市、省級都市、計画単列都市等は毎月 1,500 元)、老人扶養(60 歳以上の父母、およびその他の法定扶養対象等に対して、納税者が一 人っ子の場合は、毎月 2,000 元)。

以上の通り、特別付加控除は、状況によって異なりますが、独身者の場合、基礎控除と住宅家賃だけを考慮しても、月額 6,500 元(10 万 円強)までの所得であれば、個人所得税の納税は不要となります。

■ 2.ベトナム

<1>控除できる金額
1)基礎控除

基礎控除は、居住者の場合は、月額 1,100 万ドン。国会常任委員会決議・第 954/2020/UBTVQH14 号前(2020 年6月ま で)は、居住者は月額 900 万ドンでしたが、当決議で、この様に変更されました。従前から外国人・ベトナム人との隔てはありません。ただ し、2020 年第3四半期申告を迎えた 2020 年 10 月1日現在においても、税務局のシステム更新がなされていない状況であり、当面、変 更前の控除額での申告が必要です。また、当変更は 2020 年度の全課税期間に適用されますので、2020 年1月分から生じている基礎控除 の差額は、確定申告時に調整となります。

独身者の場合、月額 1,100 万ドン(5万円強)までの所得であれば、個人所得税の納税は不要となりますが、相対的に納税が不要となるの はベトナム人のみとなりそうです。

なお、非居住者の場合は、基礎控除はありません。

2)扶養控除等

居住者には扶養控除も認められており、被扶養者1人当たり、月額 440 万ドンです。基礎控除同様に、2020 年7月から変更されました が、税務局のシステムは更新されていない状況ですので、当面、変更前の控除額である 360 万ドンでの申告となります。

扶養控除対象ですが、被扶養者の年齢が労働年齢に該当する場合、原則として扶養控除は認められません。現在の労働年齢は、男性が 18 歳か ら 60 歳、女性が 18 歳から 55 歳ですが(労働法・第 10/2012/QH13 号・第 187 条)、2021 年からの上限は、男性が 60 歳 3カ月、女性が 55 歳4カ月となり、翌年以降も、男性は 2028 年まで毎年3カ月ずつ引き上げられ最終的には 62 歳が上限となります。女 性は 2035 年まで毎年4カ月ずつ引き上げられ、最終的には 60 歳が上限となります(改正労働法・第 45/2019/QH14 号・第 169 条)。

また、源泉徴収される強制保険も控除対象となりますので、日本で源泉徴収されている厚生年金、健康保険、雇用保険もその対象です(個人所 得税法・第 04/2007/QH12 号・第 21 条)。

なお、雇用者が支払ったベトナムで就労する外国人に対する年に一度の帰省時における往復航空運賃・ベトナムにおける子供の教育費は非課税 対象です。雇用者が支払った被雇用者の家賃は課税対象ですが、家賃を除く課税所得の 15%を超過する部分は非課税対象となります(財務省 通達・第 111/2013/TT-BTC 号・第2条)。

以上


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【目次】

ベトナム進出編

  1. 進出形態(法人形態・非法人形態)
  2. 外資制限
  3. 経営期限
  4. 投資分類
  5. 法人設立手続
  6. 資本金と総投資 7.ベトナムにおける外資生産型企業と外資販売会社の設立
  7. 会社の組織
  8. 最高意思決定機関
  9. 法定代表人
  10. 資金調達
  11. 配当
  12. 分枝機構
  13. 外資企業の持分出資
  14. 外資企業の合併
  15. 外資企業の分割
  16. 経営範囲変更
  17. 移転
  18. 外国企業の駐在員事務所
  19. 社会保険
  20. 従業員解雇
  21. 銀行口座
  22. ビザ
  23. 就業許可
  24. 外国人給与

税務編

  1. 法人税
  2. 個人所得税
  3. 流通税(VAT)、税法、輸出還付
  4. 外国契約者税・対外送金時の源泉徴収課税
  5. 日越租税(所得)協定

ビジネスモデル編

  1. 中古設備の輸入
  2. 加工貿易(EPE/EPZ)
  3. 保税区域の活用
  4. 外国企業の国内取引関与
  5. 暫定輸入制度
  6. オフショア取引
  7. 国内外貨決済
  8. 業務委託料の対外支払い
  9. ロイヤルティの対外支払い

中越間の商流編

  1. 中国・ベトナム間の貿易
  2. 中国・ベトナム間の貿易取引決済
  3. 中国使用済設備のベトナム移管
  4. ベトナム側の輸入に関する注意点

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