トップ  >  保税区域間移送の集中申告方式 執筆日:2017年3月11日

保税区域間移送の集中申告方式

2016年12月30日に、「税関特殊監督管理区域と保税監督管理場所間の保税貨物移転管理に付いての公告(税関総署公告2016年第86号)」が公布(即日施行)され、保税区域・保税倉庫・保税物流中心B型間の保税転送に関するまとめ申告・自社輸送が認められています。

1.まとめ申告の申請

まとめ申告(分割移送・集中申告)を希望する企業は、税関での事前手続と保税貨物電子台帳の作成が必要になります。

区間移送に当たっては、所管税関に「税関保税貨物区間移転申告書(以下、申告書)」を提出し、下記の手続を行う必要があります。

1)転入企業は「申告書」に転入情報を記入し、転入地主管税関へ申告。

2)転入地の所管税関の許可取得後、転出企業は「申告書」に関連情報を記入し、転出地の所管税関へ申告。転出地の所管税関の許可取得を以て、当該取引は可能となる。

尚、申請企業が信用喪失企業(旧税関分類のC類・D類に相当)である場合、密輸・税関規則の違反により調査中・是正期間中である場合、その他の場合は、申請は認められません。

2.保税転送時の注意点

まとめ申告形式の採用に当たっては、以下の条件に合致する必要が有ります。

● 1部の申告書は、1部の転出企業電子帳冊及び1部の転入企業電子帳冊に対応。

● 申告書に記載された保税移転貨物の品名、商品番号、計量単位などは、企業電子帳冊の内容と一致が必要。

● 区間移転対象商品の申告計量単位は申告数量と一致が必要(申告計量単位が合致しない場合、法定数量に一致する必要がある)。

● 転出・転入双方の商品番号(商品番号の上8桁)の一致が必要。

商品番号が不一致になった場合、転入地の所管税関の商品分類関連規定によって認定された商品番号に準じ移転手続を行う。

● 申告書の有効期間は原則半年とし、特殊な事情が有る場合でも1年以内とする。

3.入出荷の手続

貨物の移送(入出荷)に関する実務手続は、以下の通りとなります。

● 転出

転出企業は申告書に基づき所管税関に申告。

転出地税関は、ゲートで貨物を確認の上出荷情報を登録する。

● 転入企業

転入企業は申告書に基づき転入地所管税関に申告する。

輸入地税関は、ゲートで貨物を確認した上で、入荷情報を登録する。

● 輸送車両と貨物

区間移転貨物の入出荷に当たっては、税関監督管理車両で運送し税関封印を行う必要がある。

3.申告手続

集中申告の手続に関しては、以下の通り定められています。

1)申告期限

転出・転入企業は実際に出荷・入荷に際して、実際の出荷・入荷日から起算して30日以内に、各自の税関で集中申告手続を行う。但し。集中申告は年を跨ぐことはできない。

転入企業は、移転通関申告日から2営業日以内に、申告状況を転出企業に通知する必要が有る。

2)申告単位

企業は1ロット毎に申告を行う事も、複数のロットをまとめて申告する事も認められる。

3)転出・転入数量の差異

税関申告に際しての申告数量は、移転双方の実際入出荷数量に基づく必要が有る。

● 実際入荷数量と実際出荷数量が一致する場合、転出・転入双方の企業は、同じ数量を申告する。

● 実際入荷数量が実際出荷数量より少ない場合、転出・転入双方の企業は、入荷数量に基づき申告する。実際出荷数量と申告数量との際に付いては、転出企業が所管税関で(国内販売に準じて)税金を追納する。

● 実際入荷数量が実際出荷数量より大きい場合、転出・転入双方の企業は、出荷数量に準じ申告する。実際入荷数量と申告数量との差については、転入企業が転入地税関へ転入登録リストを申告し、貨物転入申告を行う。

4)許可証管理

許可証管理商品に該当する場合、税関へ有効な輸入許可証を提出する必要が有る。

5)交換・返品

品質不良などの要因により、返品・交換を行う場合は、所管税関で返品・交換関連規定に基づく手続を行い対応する。

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