掲載日:2010年1月15日
コミッション・仲介手数料の支払に関する注意点

1.ポイント

コミッション・仲介手数料の支払に関する損金算入制限に関する規制が公布されました。
これは、成立額・取引額の何%という形で支払われるフィーに関する損金制限で、以下の様な注意点があります。
1)企業に対する支払は、振り込み方式で支払うべき事(現金渡しではない事)。
2)損金算入可能な金額は、制約高・取引高の5%以内である事。
3)正規の営業許可を有する企業に対する支払である事。

上記の制限に関わるコミッションの支払に付いては、契約形態、支払い形態を変更する必要があります。
例えば、コンサルティング会社の場合は、フィーを定額、時間単価等の形で受領する事が前提であり、売買金額の何%という設定は原則としては認められていません。
取引額の何%という設定は、商業企業の経営範囲に包括されるものです(コミッション代理)。
よって、コンサルティング会社に対するフィーの支払の場合は、この様な取引額に対して一定の割合を支払う方法ではなく、個別金額方式・作業量に応じる形式に変更する必要があります。
また、取引額の5%を超える支払の場合は、役務に対応する部分を切り離す等、支払い名目(役務対価)の細分化等が必要になります。

2.解説

取引の成立に際して、コミッションを支払うケースが少なからずありますが、それに対する管理(損金算入制限)を強化する通知が公布されています。
今回は、「企業の手数料・コミッション支払の損金算入政策に関する通知(財税[2009]29号)」の内容を解説します。

(1) 損金算入制限の割合

財税[2009]29号では、「企業の生産経営に関する手数料・コミッション支払は、以下の制限金額を超過しない部分に付いて損金算入を認め、それを超過する部分は損金不算入とする」事を定めています。

1)保険企業
損害保険企業は、当年の保険料収入全額から保険金支払等を控除した残額の15%以内。
生命保険企業は、当年の保険料収入全額から保険金支払等を控除した金額の10%。

2)その他の企業
合法的な経営資格を有する仲介サービス企業・個人(取引当事者間の社員、代理人、代表者を含まない)が署名した契約書・協議書で確認された収入金額の5%。

(2) 支払い方法に関する注意点

コミッションの支払に際しては、企業は、合法的な経営資格を有する仲介サービス企業・個人と協議書・契約書を締結し、国家の関連規定の手続きに基づいて手数料・コミッションを支払わなくてはならない事、また、個人に代理委託をした場合を除き、現金など振り込み以外の方法で手数料コミッションを支払った場合は、損金算入を認めない事を定めています。
つまり、原則として、現金によるコミッション・手数料の支払は、損金算入制限を受けるため、避けるべきという事になります。

(3) 経理処理上の注意点 固定資産・無形資産の売却に関してコミッション・手数料を支払った場合は、全額を当期の費用(損金)として扱うことは認められておらず、一定期間(便益を受ける期間)に分けて、償却する方法が要請されます。
尚、企業が支払う手数料・コミッションは、経理処理上、支払い手数料・コミッションとして個別記帳する事が求められ、協議書・契約金額(総収入金額)から直接減額する事は禁止されています。