トップ  >  5年超居住する個人の個人所得税納税義務 掲載日:2014年9月1日

掲載日:2014年9月1日
5年超居住する個人の個人所得税納税義務

1.5年以下居住者の国外源泉所得非課税

個人所得税法実施条例(以下、実施条例)第6条は、「中国に住所が無く、1年以上5年以下居住する個人に付いては、中国内で負担されていない限り、国外源泉所得は課税対象から除外する事」を認めています。
つまり、中国居住が5年以内の場合は、中国内源泉所得のみに対して個人所得税を納税すればよいのですが、5年超居住すると、国内・国外源泉所得の双方に対して納税する義務が生じます。
尚、納税義務を判断にするにあたり、住所、所得源泉、居住の定義を明確にする必要がありますので、以下、解説します。

1)住所の有無
中国内に住所を有するとは、実施条例第2条に、(中国内の住居の有無ではなく)、戸籍、家庭、経済関係を理由として中国内に居住している事と定義されています。
この概念は、実務上は、国籍と極めて類似しますので、日本国籍保有者は、原則として中国に住所の無い個人として扱われます。

2)所得源泉
所得源泉は、支払場所ではなく、何の対価で受領した所得かで判定します。
よって、中国駐在の対価であれば、日本で受領した給与も中国国内所得として扱われます。
国外源泉所得とは、例えば、日本での金利所得、不動産賃貸所得等を指します。

3)満一年居住
実施条例第3条には、満一年居住とは、納税年度に365日居住した事を意味すると規定されています。
但し、連続30日以内の出国、累計90日以内の出国は、臨時出国として、滞在日数から控除しない事が定められていますので、満一年居住とは、「納税年度期間中に、連続30日超、若しくは、累計90日調の出国がなく、中国に滞在している状況」を指します。

2.連続5年の判定

国外源泉所得が課税対象となる5年超の基準を明確にしているのが、「中国に住所が無い個人の満5年居住を如何に計算するかの問題に関する通知(財税字[1995]98号)、以下、通知」です。
当該通知第1条には、中国で満5年居住する個人とは、中国内に連続して満5年、即ち、連続する5年間にわたり、満1年居住する事を指すと規定されています。
上述『3)満一年居住』の通り、1~5年間の何れかの納税年度内に、連続30日超、若しくは、累計90日超の出国があれば、その年度は満1年居住とはみなされず、一旦、居住年数のカウントはリセットされる事になります。

3.連続5年超居住した場合の納税義務

5納税年度にわたり、連続30日超、若しくは、累計90日超の出国が無い場合、6納税年度目からは、国内源泉所得だけでなく、国外源泉所得に対しても個人所得税を納税する必要があります。但し、通知第3条には、中国内に満5年居住した後、6年目以降の年度において、1年未満居住する場合、国内源泉所得のみを申告すると規定していますので、満一年の基準を満たした年度は国内・国外の双方を、一年未満の納税年度は国内源泉所得のみを納税する事になります。
尚、6年目以降のある納税年度内に、国内居住が90日未満の場合には、次に満1年居住した年度から、改めて5年の期限を計算する事が規定されています。つまり、連続5年以内の居住であれば、連続30日超、若しくは累計90日超の出国をすると、カウントがリセットされるのに対し、一旦、連続して満5年居住すると、それ以降は、年度内に275日(365-90日)超の出国をしないと、リセットできない事を意味しています。

プリンタ用画面
前
広州市税務セミナー:掲載日:2010年7月1日
カテゴリートップ
税務関連
次
個人の自己使用物品の携帯・郵送輸入 掲載日:2016年1月19日