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【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.70

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税関調査条例の改定に付いて

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【中国ビジネス・トレンド】

税関調査条例の改定に付いて

2016年6月19日に「税関調査条例の改定に関する国務院の決定(国務院令2016年第670号)」が公布され、同年10月1日より施行される事となっています。
税関調査条例は1997年に施行され(国務院令1997年第209号)、2011年に1回目の改定が行われていますので2回目の改定となります。

1.今回の改定内容
税関調査条例の改定は、主に以下の内容となっています。

(1)税関調査対象期間
税関調査の対象期間は、輸出出入日から3年以内、若しくは、保税・減免輸入貨物の税関監督期間が対象とされていましたが、輸出入日から3年以内(これは同様)、若しくは、保税・減免輸入貨物の税関監督期間、及びその満了以降の3年以内に変更されています。

(2)電子データ
コンピューターシステムを使用する場合でも紙の帳簿などの保管が義務付けられていましたが、これが削除されました。

(3)権限移譲
税関調査に関する各種の決定権が、直属税関長のみから、直税税関長、若しくは、権限移譲を受けた隷属(所属)税関長と変更されました。

(4)自主報告の処罰軽減
輸出入企業が自発的に税関関連規定違反を税関に報告する場合、罰則の軽減を認める旨の規定が追加されました。

(5)罰金の引上げ
虚偽報告等の場合の罰金が1~3万元より2~10万元に引き上げられました。
また、直接責任を負う管理者、若しくは、その他担当者に対する罰金が、1~5千元より5千~5万元に引き上げられました。

2.税関調査条例の概要
改定後の税関調査条例の概要は、以下の通りです。

(1)税関調査対象期間
税関は、企業の輸出入日から3年以内、若しくは、保税・減免輸入貨物の税関監督期間、及びその満了後3年以内に、当該輸出入貨物に関連する会計帳簿・エビデンス・通関書類その他を調査する事ができると定められています(第2条)。
また、企業側も、行政法規の所定保存期限に従い会計帳簿・会計証憑・財務諸表を保管する必要があると共に、通関書類・輸出入書類・契約・その他の関連資料を上記の期間保管する事が義務付けられます(第7条)。
尚、会計帳簿・証憑の保管期限に付いては、「企業会計書類管理弁法」に、原資証憑・記帳証憑・集計証憑・総勘定元帳等は15年、年度財務諸表は永久、月次・四半期財務諸表は3年、銀行残高調整表は5年などの保管期限が定められています。

(2)調査時の通知
税関調査を実施する場合、原則として3日前までに書面通知が行われますが、調査対象に重大な違法容疑が有り、証拠隠蔽等の可能性が有る場合は、直属税関長、若しくは、権限移譲を受けた隷属税関長の承認により、通知なしで実施を行うことができます(第10条)。
また、税関調査は2名以上で実施され(第11条)、調査官は以下の職権を行使する事ができます(第14条)。
● 帳簿・証票等関連資料の調査・閲覧・コピー、関係者への質問
● 生産経営場所、貨物保管場所などへの立ち入りと貨物の実査
● 税関長の承認を前提として、調査対象者の銀行口座情報等の確認

(3)調査報告と処罰
税関長実施後、調査担当者は報告書を作成の上税関に提出するが、調査対象者の法律違反容疑が認定された場合、報告書の税関提出前に対象者から意見徴収する 事となります。調査対象者が意見徴収を求められた場合、税関よりの関連資料受領より7日以内に書面で意見を提出する必要が有ります(第22条)。
また、税関は報告書受領後30日以内に結論を出し、調査対象者に送付します(第23条)。

(4)税関調査の処分
税関調査において徴税漏れが発見された場合、関連法規(税関法・税関行政処罰実施条例)に基づき税金・罰金の徴収を行いますが、犯罪行為を見なされる場合は、刑事罰が適用されます。

(5)情報の改ざん・隠ぺいに対する罰則(第30条)
調査対象者が下記のいずれかに該当する場合、税関は是正を命じる事となりますが、期限が過ぎても是正されない場合は、2万元~10万元以下の罰金が適用さ れ、その状況が深刻な場合、税関登記が抹消されます。また、直接の責任者・担当者に対しても、5,000元~5万元の罰金を科す事ができ、犯罪行為に該当 する場合は刑事責任が追及されます。
● 税関に虚偽の情報を提供した、又は重要事実を隠匿した場合。
● 税関への帳簿・証票・関連資料等の提供を拒否、若しくは、遅延させた場合。
● 通関書類、輸出入書類、契約、その他資料等を移転、隠匿、改ざん、毀損をした場合。

(6)作成・保管義務違反に関する罰則(第31条)
 調査対象者が規定に従い通関書類、輸出入書類、契約、その他資料の作成・保管をしなかった場合、税関は是正を命じますが、期限内に是正されな い場合、1万元~5万元の罰金を科す事ができ、状況が深刻な場合は税関登記が抹消されます。また、直接の責任者・担当者に対しても、 1,000~5,000元の罰金が科されます。

3.過少納付・税関規定違反に対する処罰
通関が伴う行為に関して、申告内容・税関監督貨物の取扱いが不適切であった場合や脱税行為が有った場合の処罰に付いては、「税関行政処罰実施条例(国務院令2004年第420号)」に、以下の通り規定されています。

(1)申告内容が不適切である場合
申告内容(HSコード、数量、価格、原産地など)が不適切である場合の罰則として、以下の通り規定されています。また、罰金以外に違法所得が有る場合は没収されます。
ア)税関統計の正確性に影響を与える場合は、警告、または1千~1万元の罰金
イ)税関管理監督秩序に影響を与える場合は、警告、または1千~3万元の罰金
ウ)輸出入許可証内容に問題が有る場合は、貨物価格の5~30%の罰金
エ)脱税に該当する場合は、脱税額の30~200%の罰金
オ)外貨管理・輸出還付管理に影響を与える場合、申告金額の10~50%の罰金。

(2)税関監督管理が不適切である場合
以下の行為の何れかが有った場合、貨物価格の5~30%の罰金対象となり、違法所得が有る場合は没収されます。
ア)税関の許可を得ず、税関監督貨物の開封、発送、交換、担保設定、簡単加工などを行った
場合。
イ)税関の許可を得ず、税関所管区以外で税関監督貨物の保管を行った場合。
ウ)税関監督貨物の数量不足が生じ、その正当な理由を提供できない場合。
エ)加工貿易貨物の数量を適切に申告しなかった場合。
オ)一時輸出入貨物を適切に再出入国させなかった場合。
カ)その他
尚、上記の貨物に関し、税関に輸出入許可証を提示できない場合、別途、貨物価格の30%以下の罰金が徴収され、また、脱税が生じている場合、脱税額の同額以下の罰金が徴収される事が有ります。

(3)その他
ア)税関証明書の偽造、改ざん、売買に付いては、5~50万元の罰金対象となり、違法所得が有る場合は没収、犯罪を構成する場合は刑事罰に問われます。
イ)税関職員に贈賄を行った場合、税関登記の抹消、10万元以下の罰金、犯罪を構成する場合
は刑事罰の対象となります。
ウ)期限が過ぎても罰金を納付しない場合、罰金額に対して、1日あたり3%が加算されます。

以上

参考資料:中華人民共和国税関調査条例(仮訳)

中華人民共和国国務院令
発布日:2016年7月1日
第670号

『<中華人民共和国税関調査条例>の改正に関する国務院の決定』はここに公布し、2016年10月1日より施行する。

総理  李克強
2016年6月19日


『中華人民共和国税関調査条例』の改正に関する国務院の決定


国務院は、『中華人民共和国税関調査条例』について下記の通り、改正を決定した。

一.第二条を下記の通り改正した。「本条例でいう税関調査とは、税関が輸出入貨物の通行許可日から3年以内に、又は保税貨物、税収減免輸入貨物の税関監督 管理期間及びその以降の3年以内に、輸出入貨物に直接に関わる企業や組織の会計帳簿、会計証票、通関書類及びその他関連資料(以下総称して「帳簿、証票な ど関連資料」という)と関連輸出入貨物を調査し、その輸出入活動の真実性と適法性を監督することを指す。」

二.下記の通り、一条を追加して第四条とする。「税関は調査業務の必要に応じて、関連業界協会、政府機関や関連企業などから対象商品、業界や輸出入活動に関わる情報を収集することができる。収集した情報がビジネス秘密に関わる場合、税関は秘密を維持するものとする。」

三.第六条を第七条に変更し、その第一項での「輸出入活動に直接に関わる企業や組織」を「輸出入貨物に直接に関わる企業や組織」に改正した。第二項での 「輸出入貨物の通行許可日から3年保管するものとする」を「本条例の第二条に定める期間以内に保管するものとする」に改正した。

四.第七条を第八条に変更し、下記の通り改正した。「輸出入貨物に直接に関わる企業や組織は会計制度が健全で、コンピュータにて正確かつ完全に記帳・会計処理を行うことができ、そのコンピュータの保存・出力する会計記録を会計資料とみなす。」

五.旧第八条を削除した。

六.第九条を下記の通り改正した。「税関は、税関監督管理の要求に従い、輸出入貨物に直接に関わる企業や組織の輸出入信用状況、リスク状況及び輸出入貨物の具体的な状況に応じて、税関調査の重点を決定する。」

七.第十条を下記の通り改正した。「税関は調査をする場合、調査実施の3日前までに書面にて調査対象者に通知するものとする。調査対象者に重大な違法容疑 があり、その帳簿、証票など関連資料及び輸出入貨物が移転、隠匿、毀損される可能性があるなど緊急時に、直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による 承認を経て、税関は事前通知なしに調査を実施することができる。」

八.第十四条での「税関長による承認を経て」を「直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て」に改正した。

九.第十五条を下記の通り改正した。「税関は調査を行う場合、調査対象者に帳簿、証票など関連資料の移転、隠匿、改ざん、毀損を行った可能性があることが 認められた場合、直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て、その帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の差押え、押収を行 うことができる。当該措置を取る場合、調査対象者の通常の生産経営活動を妨害してはならない。
税関は、関連条項の調査や証拠捜しを完了した後、直ちに帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の差押え、押収を解除するものとする。」

十.第十六条での「税関長による承認を経て」を「直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て」に改正し、「密封保管」を「差押え、押収」に改正した。

十一.下記の通り一条を追加して第二十一条とした。「税関は調査を行う場合、関連問題について専門結論を出すよう会計、税務など専門機構に依頼することができる。
調査対象者が会計、税務など専門機構に依頼して出された専門結論は、税関調査への参考として提出することができる。」

十二.第二十一条を第二十二条に変更し、下記の通り改正した。「税関調査チームは、調査を実施した後、税関に調査報告書を提出するものとする。調査報告書 には調査対象者の法律違反容疑が認定された場合、税関に提出する前に、調査報告書の認定事実について調査対象者から意見を募集するものとする。調査対象者 は、関連資料を受け取った7日以内に、書面にて意見を税関に送付するものとする。」

十三.第二十二条を第二十三条に変更し、下記の通り一項を第二項として追加した。「税関は調査結論の中に結論の理由を説明し、調査対象者にその権利を告知するものとする。」

十四.第二十五条を第二十六条に変更し、その中の「税関の監督管理に違反する行為」を「税関の監督管理規定に違反する行為」に改正した。なお、下記の通り 一項を追加して第二項とした。「輸出入貨物に直接に関わる企業や組織が自発的に税関の監督管理規定に違反した行為を税関に報告し、税関による処分を受ける 場合、当該企業や組織に対し、より軽い罰則を適用する、又は行政処分を軽減するものとする。」

十五.第二十九条を第三十条に変更し、下記の通り改正した。「調査対象者が下記のいずれかに該当する場合、税関は期限を定めて是正するよう命令を出す。期 限が過ぎても是正しない場合、2万元~10万元以下の罰金を科する。事情が深刻な場合、その税関登録登記を撤廃する。直接責任を負う主管者及びその他直接 責任者に対し5000元~5万元以下の罰金を科する。犯罪に及んだ場合、法によりその刑事責任を追及する。
(一)税関に虚偽の情報を提供した、又は重要事実を隠匿した場合。
(二)税関への帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の提供を拒否し、遅らせた場合。
(三)通関書類、輸出入書類、契約、輸出入業務に直接に関わるその他資料及び関連電子データ記憶媒体の移転、隠匿、改ざん、毀損をした場合。」

十六.第三十条を第三十一条に変更し、下記の通り改正した。「調査対象者が規定に従い通関書類、輸出入書類、契約、輸出入業務に直接に関わるその他資料の 作成又は保管をしなかった場合、税関は期限を定めて是正するよう命令を出す。期限が過ぎても是正しない場合、1万元~5万元以下の罰金を科する。事情が深 刻な場合、その税関登録登記を撤廃する。直接責任を負う主管者及びその他直接責任者に対し1000元~5000元以下の罰金を科する。」

十七.旧第三十二条を削除した。

十八.下記の通り一条を追加して第三十二条とした。「調査対象者が規定に従い帳簿の設
置もしくは作成をしなかった場合、又は帳簿の移転、隠匿、改ざん、毀損をした場合、会計法の関連規定に従い、その法的責任を追及する。」

十九.一部の条項について下記の通り改正した。
(一)第一条の「本条例を制定した」の前に「『中華人民共和国税関法』(以下『税関法』という)に基づき」を追加した。
(二)第三条、第五条での「輸出入活動に直接に関わる企業や組織」を「輸出入貨物に直接に関わる企業や組織」に改正し、第三条第六項での「従事」を削除した。
(三)第十九条での「もしくはその指定代表」を「又はその指定代表」に改正した。
(四)第二十四条を第二十五条に改正し、その中の「密封して保管」を「差押え、押収」に改正した。
(五)第三十一条を第三十三条に改正し、その中の「行政処分」を「処分」に改正した。
本決定は、2016年10月1日から施行する。
『中華人民共和国税関調査条例』は、本決定に基づき相応の改正を行い、かつその条項の番号付けについて相応の調整を行い、改めて公布する。


中華人民共和国税関調査条例


(1997年1月3日に中華人民共和国国務院令第209号は発布された  2011年1月8日に『一部行政法規の廃止と改正に関する国務院の決定』に基づき1回目の改正が行われた  2016年6月19日に『<中華人民共和国税関調査条例>の改正に関する国務院の決定』に基づき2回目の改正が行われた)

第一章  総則
第一条  税関調査制度の整備及び健全化を図り、税関の監督管理を強化し、通常の輸出入秩序と当事者の合法的権益を守り、国の税収収入を保障し、対外貿易の発展を促進するために、『中華人民共和国税関法』(以下「税関法」という)に基づき、本条例を制定する。
第二条  本条例でいう税関調査とは、税関が輸出入貨物の通行許可日から3年以内に、又は保税貨物、税収減免輸入貨物の税関監督管理期間及びその以降の3年以内に、 輸出入貨物に直接に関わる企業や組織の会計帳簿、会計証票、通関書類及びその他関連資料(以下総称して「帳簿、証票など関連資料」という)と関連輸出入貨 物を調査し、その輸出入活動の真実性と適法性を監督することを指す。
第三条  税関は、下記の輸出入貨物に直接に関わる企業や組織に対し税関調査を実施する。
(一)対外貿易に従事する企業や組織。
(二)対外加工貿易に従事する企業。
(三)保税業務を取り扱う企業。
(四)税収減免輸入貨物を使用する又は取り扱う企業や組織。
(五)通関業務に従事する企業。
(六)税関総署が定める輸出入貨物に直接に関わるその他企業や組織。
第四条  税関は調査業務の必要に応じて、関連業界協会、政府機関や関連企業などから対象商品、業界や輸出入活動に関わる情報を収集することができる。収集した情報がビジネス秘密に関わる場合、税関は秘密を維持するものとする。
第五条  税関と税関職員は、税関調査の職務を履行するとき、客観性と公正性を保ち、事実通りに廉潔に公務に専念し、調査対象者のビジネス秘密を保守するものとし、調査対象者の合法的権益を侵害してはならない。

第二章  帳簿、証票など関連資料の管理
第六条  輸出入貨物に直接に関わる企業や組織が設置・作成した会計帳簿、会計証票、会計諸表とその他会計資料は、真実かつ正確に漏れなく輸出入業務の関連状況を記録し反映するものとする。
第七条  輸出入貨物に直接に関わる企業や組織は、関連法律、行政法規の所定保管期間に従い、会計帳簿、会計証票、会計諸表とその他会計資料を保管するものとする。
通関書類、輸出入書類、契約、輸出入業務に直接に関わるその他資料については、本条例第二条の所定期間以内に保管するものとする。
第八条  輸出入貨物に直接に関わる企業や組織は会計制度が健全で、コンピュータにて正確かつ完全に記帳・会計処理を行うことができ、そのコンピュータの保存・出力する会計記録を会計資料とみなす。

第三章  税関調査の実施
第九条  税関は、税関監督管理の要求に従い、輸出入貨物に直接に関わる企業や組織の輸出入信用状況、リスク状況及び輸出入貨物の具体的な状況に応じて、税関調査の重点を決定する。
第十条  税関は調査をする場合、調査実施の3日前までに書面にて調査対象者に通知するものとする。調査対象者に重大な違法容疑があり、その帳簿、証票など関連資料 及び輸出入貨物が移転、隠匿、毀損される可能性があるなど緊急時に、直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て、税関は事前通知なしに調 査を実施することができる。
第十一条  税関は調査をする場合、調査チームを発足するものとする。調査チームのメンバーは2名以上とする。
第十二条  税関が調査をする場合、税関職員は税関調査証を呈示するものとする。
税関調査証は、税関総署が統一して制作し交付する。
第十三条  税関が調査をする場合、税関職員は調査対象者との間に直接的な利害関係がある場合、回避するものとする。
第十四条  税関は調査をする場合、下記の職権を行使するものとする。
(一)調査対象者の帳簿、証票など関連資料を調査・閲覧、複製する。
(二)調査対象者の生産経営場所、貨物保管場所に立ち入り、輸出入活動に関わる生産経営状況と貨物を検査する。
(三)輸出入活動に関わる状況や問題について、調査対象者の法定代表者、主要代表者とその他関係者に質問する。
(四)直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て、調査対象者の商業銀行又はその他金融機関での預金口座を照会する。
第十五条  税関は調査を行う場合、調査対象者に帳簿、証票など関連資料の移転、隠匿、改ざん、毀損を行った可能性があることが認められた場合、直属税関長又はその授 権を受けた所属税関長による承認を経て、その帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の差押え、押収を行うことができる。当該措置を取る場合、 調査対象者の通常の生産経営活動を妨害してはならない。
税関は、関連条項の調査や証拠捜しを完了した後、直ちに帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の差押え、押収を解除するものとする。
第十六条  税関は調査を行う場合、調査対象者の輸出入貨物に税関法とその他法律、行政法規の規定に違反する容疑があることが認められた場合、直属税関長又はその授権を受けた所属税関長による承認を経て、関連輸出入貨物の差押え、押収を行うことができる。
第十七条  調査対象者は、税関の調査作業に協力し、必要とされる作業条件を提供するものとする。
第十八条  調査対象者は、税関による調査を受け入れ、事実通りに情報提供を行い、帳簿、証票など関連資料を提供するものとし、拒否、遅延、隠ぺいがあってはならない。
調査対象者は、コンピュータで記帳する場合、記帳ソフトウェア、取扱説明書及び関連資料を提供するものとする。
第十九条  税関が調査対象者の帳簿、証票など関連資料の調査・閲覧、複製を行う、又は調査対象者の生産経営場所、貨物保管場所に立ち入って検査を行う場合、調査対象 者の法定代表者又は主要責任者又はその指定代表は現場に入ると共に、税関の要求に応じて帳簿確認、貨物保管場所開放、貨物移動又は貨物開梱を行うものとす る。
第二十条  税関が調査を行う場合、調査対象者と財務上の取引又はその他のビジネス取引があった企業や組織は、税関に対し事実通りに調査対象者の関連情報を提供し、関連資料や証明を提供するものとする。
第二十一条  税関は調査を行う場合、関連問題について専門結論を出すよう会計、税務など専門機構に依頼することができる。
調査対象者が会計、税務など専門機構に依頼して出された専門結論は、税関調査への参考として提出することができる。
第二十二条  税関調査チームは、調査を実施した後、税関に調査報告書を提出するものとする。調査報告書には調査対象者の法律違反容疑が認定された場合、税関に提出する 前に、調査報告書の認定事実について調査対象者から意見を募集するものとする。調査対象者は、関連資料を受け取った7日以内に、書面にて意見を税関に送付 するものとする。
第二十三条  税関は調査報告書を受け取った30日以内に、税関調査結論を出して調査対象者に送付するものとする。
税関は調査結論の中に結論の理由を説明し、調査対象者にその権利を告知するものとする。

第四章  税関調査の処分
第二十四条  税関の調査を経て、関税又はその他輸入段階での税収徴収不足や徴収漏れを発見した場合、税関は税関法と関連税収法律、行政法規の規定により調査対象者に対 し補足徴収を行う。調査対象者が規定に違反したことによって徴収不足や徴収漏れが生じた場合、税関は税関法と関連税収法律、行政法規の規定により補足徴収 を行う。
調査対象者が税関の所定期間以内に依然として税金を納付しない場合、税関は税関法第六十条第一項、第二項の規定により強制執行の措置を取ることができる。
第二十五条  本条例第十六条の規定に従い関連輸出入貨物の差押え、押収をした後、税関の調査を経て違法容疑が排除された場合、税関は直ちに差押え、押収を解除するもの とする。税関の調査を経て違法と認定された場合、税関は税関法と税関行政処罰実施条例の規定により処分を科する。
第二十六条  税関の調査を経て、調査対象者が税関の監督管理規定に違反する行為があることが認められた場合、税関は税関法及び税関行政処罰実施条例の規定により処分を科する。
輸出入貨物に直接に関わる企業や組織が自発的に税関の監督管理規定に違反した行為を税関に報告し、税関による処分を受ける場合、当該企業や組織に対し、より軽い罰則を適用する、又は行政処分を軽減するものとする。
第二十七条  税関の調査を経て、調査対象者に密輸行為があることが認められ、犯罪に及んだ場合、法によりその刑事責任を追及する。犯罪に及ばない場合、税関は税関法及び税関行政処罰実施条例の規定により処分を科する。
第二十八条  税関が調査を通じて補足徴収や追加徴収を決定した税金、没収した密輸貨物、違法所得及び受け取った罰金は全額国庫に上納する。
第二十九条  調査対象者が税関との間に納税上の争議が生じた場合は、税関法第六十四条の規定に従うものとする。

第五章  法的責任
第三十条  調査対象者が下記のいずれかに該当する場合、税関は期限を定めて是正するよう命令を出す。期限が過ぎても是正しない場合、2万元~10万元以下の罰金を科 する。事情が深刻な場合、その税関登録登記を撤廃する。直接責任を負う主管者及びその他直接責任者に対し5000元~5万元以下の罰金を科する。犯罪に及 んだ場合、法によりその刑事責任を追及する。
(一)税関に虚偽の情報を提供した、又は重要事実を隠匿した場合。
(二)税関への帳簿、証票など関連資料及び関連電子データ記憶媒体の提供を拒否し、遅らせた場合。
(三)通関書類、輸出入書類、契約、輸出入業務に直接に関わるその他資料及び関連電子データ記憶媒体の移転、隠匿、改ざん、毀損をした場合。
第三十一条  調査対象者が規定に従い通関書類、輸出入書類、契約、輸出入業務に直接に関わるその他資料の作成又は保管をしなかった場合、税関は期限を定めて是正するよ う命令を出す。期限が過ぎても是正しない場合、1万元~5万元以下の罰金を科する。事情が深刻な場合、その税関登録登記を撤廃する。直接責任を負う主管者 及びその他直接責任者に対し1000元~5000元以下の罰金を科する。
第三十二条  調査対象者が規定に従い帳簿の設置もしくは作成をしなかった場合、又は帳簿の移転、隠匿、改ざん、毀損をした場合、会計法の関連規定に従い、その法的責任を追及する。
第三十三条  税関職員が調査中に職務怠慢、私利を図ったインチキ行為や職権乱用があった、又は職務上の便宜を利用して調査対象者財産の受取や強要をし、犯罪に及んだ場合、法によりその刑事責任を追及する。犯罪に及ばない場合、法により処分を科する。

第六章  付則
第三十四条  本条例は発布日より施行する。 


 【水野真澄セミナー情報】

■ 第27回 中国ビジネス講習会

今回の講習会は、前回に引き続いて「税務」・「外貨管理」・「税関」をテーマにして、弊社代表の水野真澄が分かりやすく解説いたします。
広州・上海・日本にて開催いたしますので、参加ご希望の方は本メール下部よりお申し込みください。

プログラム:
1 資本金、外債資金の用途と換金の規制緩和と実務
1. 資本金と外債資金の換金ルールの変更
2. 中国内での外貨借入と外債資金の換金ルールの違い
3. 企業の直接貸付の有効性と委託貸付
4. 委託貸付、国内持分出資への法律上の使用容認と実務運用

2 税関調査条例の改定と税関調査に関する義務・罰則規定
1. 税関調査条例の改定と概要
2. 税関調査条例に規定する納税者(輸出入通関者)の義務と罰則
3. 税関調査のポイント
4. 罰則適用の税関ランクへの影響

3 中国出張とPE認定・課税の関係
1. 中国出張がPE認定に繋がるポイント
2. 出張対価の所得判定(事業所得か使用料所得か)方法
3. 事業所得判定を受けた役務対価に対する課税の理論と実務
4. PE認定を受けた場合の影響

4 駐在員事務所、現地法人の分公司・弁事処の活動範囲と課税
1. 駐在員事務所の活動範囲
2. 増値税制度の変更の経費課税制度への影響
3. 現地法人の分公司(経営性・非経営性)の活動内容
4. 現地法人の弁事処(登記の無い国内連絡事務所)の活動内容

5 その他最新のトピックス

講師:
Mizuno Consultancy Holdings Limited 代表取締役社長 水野 真澄

参加費用:
MCH会員企業様※ 無料  
非会員企業様 100元(1,500円)/人 

講演後のご質問について、会員の方は月会費に含まれる回数無制限のQ&A、もしくは、毎月1時間の無料面談をご利用ください。
非会員様については、講演会にご参加いただいた方に限定して、後日、30分無料面談 (弊社日本、上海、広州オフィスにて実施) のご案内をいたしますので、この機会にご相談ください。

開催日及び会場:

広州
日時:8月25日(木)14:30~16:30 (受付開始14:00)
会場:広州市長大厦14階会議室
住所:広州市天河区天河北路189号
地下鉄3号線 林和西駅 A/D出口 徒歩3分
http://www.chinamayorsplaza.com/index.html
定員:30名

上海
日時:8月31日(水)14:30~16:30 (受付開始14:00)
会場:TKP上海人民広場カンファレンスセンター
住所:上海市黄浦区黄河路333号2楼
http://tkpshanghai.net/jinminhiroba/access.shtml
定員:60名

日本
日時:9月14日(水)15:30~17:30 (受付開始15:15)
会場:日本丸訓練センター
住所:横浜市西区みなとみらい2-1-1
http://nippon-maru.or.jp/facilities/pdf/map2014_l.pdf
定員:40名

各会場、定員に達した段階で締め切らせていただきます。

お申込み:
Emailにて下記事項を、study@mizuno-ch.com  まで、お申し込みください。
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※会員企業様とは、Mizuno Consultancy Holdings Ltd、水野商務諮詢(上海)有限公司 、水野商務諮詢(広州)有限公司と直接コンサルティング契約をいただいている企業様、また、水野財務諮詢(上海)有限公司、水野企業管理(深セン)有限公 司へ記帳代行・申告代理を委託いただいている企業様といたします。
また、上記会員企業様のグループ会社(親子、兄弟会社)様は会員扱いとさせていただきます。
上記以外の企業様(チェイス・チャイナの有料購読者様など)は、非会員扱いとなりますので、何卒、ご理解いただけますようお願いいたします。

皆様のお申し込みをお待ちしております。

セミナーに関するお問い合わせは以下までお願いします。

担当:田口・陳(広州)、吉澤(上海)、横幕(日本)
E-Mail: study@mizuno-ch.com 
Website: https://www.mizuno-ch.com/ 



【書籍】

■好評発売中 中国担当者マニュアルステップワンシリーズ

中国ビジネス初心者の方に、法律と実務のポイントをわかりやすく、明快に解説するのが『ステップワン』シリーズです。

第1作 詳細ページ http://chasechina.jp/item/4621
最短距離で中国ビジネスを俯瞰するための、担当者様向け初級マニュアルです。
中国進出・組織再編・撤退、貿易・ビジネスモデル、外貨管理・クロスボーダー人民元、国際税務に関する事項を網羅しています。

【商品情報】
B5版/160ページ
著者:水野真澄
定価:2,400円+税 MCH会員様価格:2,000円+税
※香港売価格:一般300香港ドル MCH会員様価格:200香港ドル
※中国で購入を希望されるお客様は下記へお問い合わせください。

第2作 詳細ページ http://chasechina.jp/item/4835
中国の会計・税務にスポットをあて、会計編では、中国会計制度の特徴と実務上考慮すべき点について、企業会計制度と新会計準則の相違点や企業所得税法との関係を踏まえて解説しています。
税務編では、中国の主要な税金である、企業所得税・個人所得税・増値税・営業税・消費税・付加税の各ポイントを解説しています。

【商品情報】
B5版/128ページ
著者:水野真澄
初版発行日:2015/9月
定価:2,400円+税 MCH会員様価格:2,000円+税
※香港売価格:一般280香港ドル MCH会員様価格:200香港ドル
※中国で購入を希望されるお客様は下記へお問い合わせください。

【お申込み・お問い合わせ】info@mizuno-ch.com (担当:横幕)

■好評発売中 『中国・増値税の制度と実務』

現在進行形で改革が進む中国の増値税制度。
従来の『財貨の増値税』に加え、営改増試行措置の一環として営業税から増値税課税に切り替えられた『役務の増値税』について、その基礎と応用を実務の視点でわかりやすく解説します。

なぜ小規模納税人からの調達が敬遠されるのか・・
非居住者が中国企業に増値税課税役務を提供した場合の税コストはいくらになるのか・・
返品や値引きが発生した場合の発票修正方法は・・
輸出における免税とゼロ税率の違いは・・
国際輸送を行う貨運代理会社の増値税免税適用手続きは・・
流通税改革が進められる背景には何があるのか・・・etc.

増値税制度に関するより深い理解と情報のアップデートに本書籍をご活用ください。
なお、本作の附属資料として・重要法令の日中対訳・中国税務の実務書類各種フォーマット(日中対訳)・増値税システム画面参考画像集を収録しております。

【商品情報】
詳細ページ http://chasechina.jp/item/4624
A5版/256ページ
著者:水野真澄
制作:株式会社チェイス・チャイナ
定価:3,800円+税 MCH会員様価格:3,500円+税
※香港売価格:一般435香港ドル MCH会員様価格:350香港ドル
※中国で購入を希望されるお客様は下記へお問い合わせください。

【お申込み・お問い合わせ】info@mizuno-ch.com (担当:横幕)


 【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者
MizunoConsultancyHoldingsLtd.
WEBサイト https://www.mizuno-ch.com

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