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【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.63( 2016年1月26日発行)

【INDEX】

【中国ビジネス・トレンド】
特別納税調整実施弁法(意見徴収稿)に関する旧弁法からの改正点と新規追加内容


【中国ビジネス・トレンド】

特別納税調整実施弁法(意見徴収稿)に関する旧弁法からの改正点と新規追加内容

中国における移転価格税制の指針となる、特別納税調整実施弁法(国税発[2009]2号)の内容を全面的に改正した意見徴収稿が2015年9月17日に公布されています。

特に近年の移転価格税制に関する問題点について対応する改正が行われており、無形資産、関連役務、利益水準監督の三章が新たに追加されています。
※現時点では意見徴収稿が最新版であり、正式な改正版は未公布となっています。

1.既存内容の改正点

関連申告について
・旧第9条の関連関係の認定条件について、より詳細に記載されました。
親族関係者が持分を共同保有する場合の持分比率の計算方法、払込資金に占める貸借資金の割合の計算方法、関連関係の認定条件である一方の生産活動に不可欠な提供資産として商標権の追加、など。

・旧第10条の関連者間取引類型に金融資産譲渡、持分譲渡、その他取引が追加されました。

・旧第11条の企業所得税納税申告時に必要な書類である「中華人民共和国企業年度関連者間取引報告表」に「国別報告表」が追加されました。なお、「国別報告表」の提出が必要となるのは一定要件を満たす企業に限られます。
一定要件とは、中国企業が多国籍企業の最終持株企業であり、かつグループ連結売上高が50億元を超える場合です。また、最終持株企業が中国国外にあり、その多国籍企業から国別報告を行う企業として指定されている場合となります。

同期資料について
・同期資料には、マスター文書、ローカル文書、特殊事項文書の3つが含まれるとされています。各文書に記載すべき事項は条項に定められており、特殊事項文書については、関連者間の役務提供取引、コストシェアリング、過小資本に関する内容が含まれます。

・旧第15条の同期資料の準備免除条件(一定要件を満たしても、同期文書の作成が免除される条件)のひとつである、「外資の持分が50%未満で、且つ中国国内の関連者のみと関連取引を行っていること」の「外資の持分が50%未満」が削除されました。

移転価格算定方法について
・移転価格算定方法として、従来の5つの方法(独立価格比準法、再販売価格基準法、原価基準法、取引単位営業利益法、利益分割法)に加え、その他として価値貢献分配法、資産評価方法などが記載されました。

特別納税調査及び調整について
・旧第39条の機能が限定される企業(製品販売の不振などに関するリスク・損失を負担すべきではないと規定されている企業)について、来料加工、進料加工企業や簡単な販売や契約型研究開発業務を行う企業と、より具体的にされました。

・来料加工企業に対する移転価格調査・調整が新たに規定されました。
来料加工業務の合理的な利益を計算するため、無償で提供された原材料や設備の価値を還元しなければならないと規定されました。

・国内関連者間の取引に対しては、暫定的に本弁法を適用しない事が明確に規定されました。

事前確認について
・旧第48条にある、事前確認の適用が可能な企業の必要条件(年間の関連者間取引が4,000万元以上である事等)が取り消されました。

被支配外国企業について
・被支配外国企業が取得した所得が居住者企業に帰属するかの判断方法が明確にされ、また、特定の所得について、居住者企業に帰属すべき所得を被支配外国企業が取得したとみなす状況が列記されました。

2.意見徴収稿にて追加された内容

無形資産について
・無形資産の定義、収益の配分に関する原則、収益の計量方法などが規定されました。

関連役務について
・関連者間の役務提供取引における必要用件(受益性のある役務であること、対価が独立企業原則に合致すること)が明確にされ、関連する内容の定義付けがされました。

・特殊事項文書に含めなければならない内容(関連者間の役務提供取引、コストシェアリング、過小資本)が規定されました。

利益水準の監督について
・企業の利益水準を監督するための税務機関側の方針が文書化されました。

・旧第45条にある、移転価格納税調整実施後5年の追跡管理の条項がなくなり、期間を設けず追跡管理するという内容になりました。

以上


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