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【水野コ ンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.55( 2015年9月7日発行)




  • 【中国ビジネス・会計税務情報】 一般納税者認定前の仕入税金控除可能の明確化




◎【中国ビジネス・会計税務情報】



一般納税者認定前の仕入税金控除可能の明確化



今回のメルマガは、2015年8月19日に国家税務総局により公布された「増値税一般納税人認定前の仕入税金控除の問題に関する公告」・国家税務総局公告 「2015」59号について解説いたします。



2015年8月19日に国家税務総局より「増値税一般納税人認定前の仕入税金控除の問題に関する公告」(国家税務総局公告「2015」59号)が公布され ました。
今までは、新設立された会社の開業期間において、増値税一般納税人の資格を取得する前の設備購入、原材料購入などに係る仕入増値税を販売増値税から控除で きませんでしたが、この公告により解消されました。
当公告には、会社は税務登記証が発行された日から増値税一般納税人資格を取得した日までの間に取得した増値税仕入控除証憑に対し、一般納税人資格取得後の 仕入税金として控除することができると規定されています。
ポイントとしては、開業中であること、つまり、生産経営収入がなく、「販売金額 x 徴収率」の簡易計算方法で増値税を申告納付していないことが控除の要件と なりますので、ご留意ください。



中国の増値税納税人は小規模納税人と一般納税人の2種類に分かれています。



小規模納税人・納税額 = 販売金額 x 徴収率(3%) (仕入増値税額控除が適用されない)
一般納税人・納税額 = 販売金額 x 増値税税率 - 仕入金額 x 増値税税率[1]
          = 増値税販売税額 - 増値税仕入税額

[1]物品販売・リース等…増値税税率17%
農業製品・図書・食用油等販売…増値税税率13%
運輸業・郵便・基礎通信業…増値税税率11%
付加価値通信業・一部現代サービス業…増値税税率 6%



上記のうち、増値税一般納税人の課税は日本の消費税の課税仕組みと類似しており、販売増値税(仮受消費税)から仕入増値税(仮払消費税)を控除することが できます。ただし、日本の消費税とは少々異なり、増値税一般納税人資格を取得するためには、税務局へ申請の必要があります。
税務局への申請にあたって、固定経営場所、財務帳簿設置などの必要条件のほか、連続12ヶ月の売上高が商業→80万元、製造業→50万元、課税サービス業 500万元という一定の売上基準もあります。

そこで、以前は新設立された開業期間にある会社において、売上の基準を満たさない、増値税一般納税人資格が取得できていない場合、開業中に購入した固定資 産に係る仕入増値税は販売増値税から控除することができませんでした。特に製造業の場合、製品を生産する前に、たくさんの生産設備を購入しなければなら ず、設備金額が大きい場合は、数百万元の設備となり、それにかかる仕入増値税は数十万元にもなります。それを控除できない場合、会社の資金繰り(多額の一 括販売増値税を納付)、損益(多額の増値税納付により発生した付加税費の納付)に影響を与えていました。

この公告が公布される前は、開業期間に購入した設備などに対する対応策として、一旦購入先から発票を発行してもらい、一般納税人の資格を取得してから先に 発行された発票を購入先に返却し、仕入増値税を控除可能な発票を再発行して貰う方法 (発行日付は一般納税人資格取得日以後にする)、また、購入当初は発票を発行せず、一般納税人になった後に購入先から発票を発行してもらう方法がありまし た。どちらも実質的に一般納税人資格を取得する前に発生した取引のため、税務局から仕入増値税の控除を認められないリスクがあり、それによって発生した過 少納付税額に対し、ペナルティ、延滞金が科される可能性もありました。

この公告の公布によって、上記リスクが全て解消され、現在設立された開業中の会社、及び今後設立される会社、特に製造業にとっては、非常によいニュースだ と思われます。なお、最後に繰り返しとなりますが、ポイントとしては、開業中であり、生産経営収入がなく、「販売金額 x 徴収率」の簡易計算方法で増値税を 申告納付していないことが控除の要件となりますので、ご留意ください。

「増値税一般納税人認定前の仕入税金控除の問題に関する公告」
(国家税務総局公告「2015」59号)・中文原文:
http://www.chinatax.gov.cn/n810341/n810755/c1781343/content.html



以上


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