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【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.116

【INDEX】

【中国ビジネス・トレンド】
■ 【特別企画】対談:水野真澄×小林健教=越境ECの現在地(前編)

【水野真澄セミナー】
■ NEW!3月10日横浜開催
中国ビジネスセミナー「中国増値税の制度と実務」

【水野真澄関連商品】
 中国増値税の制度と実務 改訂版



【中国ビジネス・トレンド】

【特別企画】
対談:水野真澄×小林健教=越境ECの現在地(前編)

今回特別企画として、中国の大手ECサイト運営会社・唯品会(VIPSHOP)の元日本法人代表・小林健教氏をお招きし、越境ECの現状について弊社代表水野真澄と対談を行っていただきました。その内容をお届けします。
 

水野:
中国の越境ECに対する日本人、日本企業の認識・イメージは、市場規模がとにかく大きいこと、また商品投入に際しての中国における許認可管理が比較的甘かったり、節税効果なども期待できるというものだと思いますが、中国の越境ECの実情などについてお聞かせください。

小林:
越境ECもオンライン取引のひとつの形態ですが、現在の中国のオンライン取引市場は150兆円まで成長しています。これは自動車産業と同じ規模ですので、中国のECが注目を集めるのも自然な流れといえます。

ただし、中国のECは国内取引がメインであり、大手のアリババやVIPSHOPなどもその9割を国内取引が占めています。したがい、国内ECと越境ECは分けて考える必要があります。

越境EC自体は、消費者にとっても購入アイテムの選択肢が広がりますし、先ほど水野さんがおっしゃった通り、売り手にとっても売り易い環境にありますので、これからどんどん市場は拡大していくと思います。

注意が必要な点としては、国内ECはもちろん、越境ECでも大手プラットフォームによるシェアの独占が顕著になってきていますので、どうしても大手の意に沿った市場が形成されてしまうこと、つまり売り手も買い手も大手に振り回されてしまう状況が今後強くなっていくのが心配ですね。

水野:
登場人物が非常に限定され、また中国ではまだまだインターネットに関する規制も多く、外国企業が手を出しづらい状況があり、そのなかでも中国はモノを売る側が日本に比べて強いイメージがありますので、彼らの言うことを聞かざるを得ないというのは、現状はしかたのないことかもしれません。

そういう意味では、プラットフォームは、扱う商品に対して、力の入れ加減をする、色付けするといったことがあるのでしょうか?

小林:
一般的には、大手プラットフォームは世界中にある子会社に対して、“wish list”というか、その国で調達が必要な商品についてリストを出しています。つまり、取り扱う商品はすでに決まっているということなので、そもそもの入り口の時点で色付けされているといえます。

このリストに挙がる商品とは、やはりタオバオなどで売れ筋の商品となりますので、ここで担当者の目に留まらないとリストに載ることはありません。そこが日本の中小ブランドとしてはハードルが高いといえます。

水野:
プラットフォーム側としても、買い取りのリスクはあるので、やはり売れ筋でだれもが欲しがるもの、つまりブランドが中国で完全に浸透しているというのが前提となるでしょうね。

小林:
おっしゃる通りです。少なくとも売り上げが確定できるものしか買い取りませんし、前職では日本のブランドでは大手化粧品・日用品・ベビー用品ブランドなどの商品が対象でした。

実は数年前までは大手ECも売上の拡大が第一目標とされており、買取商品も多種多様を極めていました。それが2017年後半以降、第一目標が売上から利益に代わり、ある意味、買い取りや在庫についてしっかり管理するようになったのです。

水野:
前職のお話が出てきましたが、中国の大手ECプラットフォームで働かれていたという経験から、中国EC企業、日本企業のそれぞれに対して何か思うことはありますか?

小林:
やはり中国の市場は動くのが非常に早いです。アリババもVIPSHOPも一緒だと思うのですが、年間計画を立てても半年で全然変わってしまいます。これは市場が、つまりお客様が変わっているということを意味しているのですが、日本のメーカーでこのスピード感についていける会社は少ないのではないでしょうか。

こういった商習慣の違いを、中国企業だからどうだというよりは、中国市場の変化が速いということを日本企業もある程度理解されたほうがよいと思います。

2015年、2016年頃は、まだ中国の市場にモノがなかったので、訪日中国人旅行者がマツキヨさんなどで爆買いする姿が頻繁に報道されていました。ただこれが2018年になると、世界中からモノが中国に集まって来て、市場は飽和状態となり、大手ブランドといえども苦戦を強いられる状況になりました。例えば有名スポーツメーカーのスニーカーなどは、2016年は仕入れられるだけ仕入れろというのがEC側の方針としてあったのですが、2018年では特定の2タイプ以外は必要ないといった極端な変更もありました。これはつまり商品が市場でだぶついているということで、すべてのカテゴリーの商品にあてはまります。

そういった意味では、市場の情報を仕入れるというのが最優先事項となるのですが、情報収集のルートがないと、どこをターゲットにするべきか、そもそも自社商品が果たして中国で売れるのかどうか、こういった点でさえもいつまでも把握できないと思います。

中国越境ECについても、単純にモノを置けば売れるという時代が終わった今、そこをどのように考えるかというところだと思います。日本で靴のメーカーさんが当たり前に行っているような市場分析からマーケティング戦略ですが、これは中国でも絶対必要になってくるので、今後は越境ECを海外事業戦略のひとつと捉えて、日本国内と同じように動かなければ道がなくなるのかなと考えています。

後編へ続く


【水野真澄セミナー】

■ 3月10日横浜開催 中国ビジネスセミナー「中国増値税の制度と実務」

増値税は、物品売買・サービス提供など、ビジネス全般に際して課税される流通税です。そのため、ビジネス採算に与える影響も大きく、この適切な理解が非常に重要となりますが、元々の税制が複雑なだけでなく、1994年の増値税暫定条例施行以降、相次いで制度変更が実施されたこと、税制と実務運用に違いがある事項も少なくないことから、理解が難しい税金としても知られています。

今回のセミナーでは、2016年の営業税廃止(増値税統合)、2018年・2019年の税制変更をキャッチアップした、水野真澄最新著書「中国増値税の制度と実務 改定版」を使用し、実務を踏まえて中国増値税を徹底解説します。

※本セミナーでは、水野真澄最新著書「中国増値税の制度と実務 改定版」を使用します。お持ちでない方は、事前にこちらからご購入をお願い致します。

開催日時:2020年3月10日 (火) 13:30~16:30 ※13:20開場
会場:横浜情報文化センター7階 大会議室 横浜市中区日本大通11番地
(JR・関内駅から徒歩10分、みなとみらい線・日本大通り駅から徒歩0分)
受講料:
●一般のお客様 (税込)13,200円/1名
●MCH会員様 (税込)11,000円/1名
講師:水野コンサルタンシーグループ 代表 水野真澄
主催:株式会社チェイス・チャイナ

お申し込みはこちら http://chasechina.jp/seminar/375

プログラム
・財貨の増値税の課税対象と税率
・増値税の一般納税人と小規模納税人の違い
・一般納税人資格の取得条件
・発票の種類
・増値税の納税時期
・増値税輸出還付
・増値税輸出還付資料
・輸出還付が制限される場合
・分割輸出の還付申請
・値引き・修正処理と赤字発票
・固定資産購入に関する増値税
・増値税に対する付加税(城市建設税、教育費付加、河道管理費)
・役務の増値税の業種と税率
・役務の増値税の一般納税人と小規模納税人
・役務の増値税の輸出免税・ゼロ税率の概要
・役務の増値税対象役務提供時の源泉徴収
・加工貿易(来料加工・進料加工)と増値税
・加工貿易企業の設備保税輸入と一般貿易輸入の税コスト
・保税区域と増値税(外国貨物の保税開発区到着)
・保税区域と増値税輸出還付(中国国内貨物の保税開発区搬入)
・保税区企業の加工貿易委託と増値税輸出還付の関係
・輸出ユーザンスと増値税還付
・輸出外貨回収と増値税輸出還付
・国内加工委託
・発生基準と発票基準
・仕入控除に対する優遇措置
・未控除税額還付

お問合せ
株式会社チェイス・チャイナ セミナー事務局
Tel(FAX共通): 045-315-4946 
E-mail:info@chasechina.jp(担当:横幕、杉山)



【水野真澄関連商品】

■ 中国増値税の制度と実務 改訂版

【商品情報】
単行本(ソフトカバー): 222ページ
執筆者:水野コンサルタンシーグループ代表 水野真澄
出版社: 株式会社チェイス・チャイナ
言語: 日本語
ISBN-13: 978-4906950065

【価格】
<日本国内>
MCH会員様 3,500円 一般:3,800円
※日本国内送料無料

<香港>
MCH会員様 350HKD 一般:437HKD

【お申込み】
以下専用フォームからお申込みください。
http://chasechina.jp/item/370

【目次】
基礎編
●中国の流通税制度
1 . 流通税の種類
2 . 流通税の特徴と税率
3 . 増値税と旧営業税の課税方法の違い

●財貨の増値税
1 . 財貨の増値税の課税対象と税率
2 . 増値税の一般納税人と小規模納税人の違い
3 . 一般納税人資格の取得条件
4 . 発票の種類
5 . 増値税の納税時期
6 . 増値税輸出還付
7 . 増値税輸出還付資料
8 . 輸出還付が制限される場合
9 . 分割輸出の還付申請
10. 値引き・修正処理と赤字発票
11. 固定資産購入に関する増値税
12. 増値税に対する付加税(城市建設税、教育費付加、河道管理費)

●役務の増値税
1 . 流通税改革(営改増)の経緯
2 . 流通税改革実施の理由
3 . 役務の増値税の業種と税率
4 . 役務の増値税の一般納税人と小規模納税人
5 . 役務の増値税の輸出免税・ゼロ税率の概要
6 . 役務の増値税のゼロ税率適用条件
7 . 役務の増値税の免税適用条件
8 . 役務の増値税対象役務提供時の源泉徴収

応用編
●財貨の増値税
1 . 加工貿易(来料加工・進料加工)と増値税
2 . 加工貿易貨物の転廠と増値税
3 . 加工貿易企業の設備保税輸入と一般貿易輸入の税コスト
4 . 保税区域と増値税(外国貨物の保税開発区到着)
5 . 保税区域と増値税輸出還付(中国国内貨物の保税開発区搬入)
6 . 保税区企業の加工貿易委託と増値税輸出還付の関係
7 . 輸入貨物の交換・返品・修理
8 . 中古設備の輸出
9 . 増値税輸出還付証憑変更の経緯
10. 輸出ユーザンスと増値税還付
11. 輸出外貨回収と増値税輸出還付
12. 国内加工委託
13. 新設企業の増値税輸出還付制限
14. 発生基準と発票基準
15. 仕入控除に対する優遇措置
16. 未控除税額還付

●役務の増値税
1 . 物流業に対する影響(差額課税方式廃止)
2 . 業務委託料などの免税措置適用の注意点
3 . リース取引に対する課税
4 . ファイナンスリースに関する輸出還付
5 . 建築業に対する課税
6 . 不動産業に対する課税
7 . 駐在員事務所の経費課税方式変更

実務理解に役立つQ & A
Q 1 . 一般納税人になるのは難しいのですか?
Q 2 . 非居住者が小規模納税人の税率の適用を受けることは可能ですか?
Q 3 . 財貨の増値税と役務の増値税は、個別申告するのですか?
Q 4 . 金利に対する増値税課税方法を教えて下さい。
Q 5 . 保税区法人が区外オフィスで実質的な活動をしている場合、発票はどこで起票するのですか?
Q 6 . 発票を発行・受領する際の注意点は何ですか?
Q 7 . 受領した発票には処理期限がありますか?
Q 8 . 販売代金前受け、分割払い条件の増値税の納税義務の発生時点を教えて下さい。
Q 9 . 役務の増値税の非課税取引は、税務局に備案が求められますか?
Q10. 非居住者は、役務の増値税の免税申請ができますか?
Q11. 無償取引を行う場合の増値税課税はどうなりますか?
Q12. 兼業企業が他社製品を輸出した場合、税務局はどのように把握するのですか?
Q13. 増値税の免税措置が適用されると、納税者にとっては有利なのですか?
Q14. オフショア取引(三国間貿易)では増値税は課税されるのですか?
Q15. 加工貿易企業間の転廠に、課税方式が二つある理由はなんでしょう。
Q16. 外注加工では、どのように増値税が課税されますか?
Q17. 外国から保税区域に搬入された貨物は、一律増値税課税が免除されますか?
Q18. 各保税区域によって、生産型企業の増値税課税制度は異なるのですか?
Q19. 輸出加工区の一般納税人制度について教えて下さい。
Q20. 越境E コマースには優遇課税制度があるのですか?


■ 中国ビジネス担当者マニュアルステップワンシリーズ
本シリーズは、初めて中国ビジネスを担当される皆様が、中国ビジネス制度の全体像を最短距離で俯瞰できるようにと制作した入門書です。

収録内容は初級レベルに編集してありますが、ステップワンでは中国進出・組織再編・撤退、貿易・ビジネスモデル、外貨管理・クロスボーダー人民元、国際税務に関する事項を、ステップワン2では中国の会計制度・会計実務、企業所得税と個人所得税、流通税(増値税・消費税・付加税)に関する事項を網羅しており、視覚的にもイラストや図表を多用することで、複雑な中国ビジネス制度をより分かりやすく解説しています。

【商品情報】
●ステップワン
単行本(ソフトカバー):B5版/170ページ
著者:水野コンサルタンシーグループ代表 水野真澄
制作・発行:株式会社チェイス・チャイナ
ISBN:9784906950041
収録内容:
中国進出・組織構築・撤退 編
貿易・ビジネスモデル 編
外貨管理・クロスボーダー人民元 編
国際税務 編
※お申込み、目次詳細はこちら
http://chasechina.jp/item/368   

●ステップワン2
単行本(ソフトカバー):B5版/121ページ
著者:水野コンサルタンシーグループ代表 水野真澄
制作・発行:株式会社チェイス・チャイナ
ISBN:9784906950058
収録内容:
会計 編
企業所得税と個人所得税 編
流通税(増値税・消費税・付加税) 編
※お申込み、目次詳細はこちら
http://chasechina.jp/item/369  

【その他の商品】

■中国ビジネス投資Q&A(2017年改訂版)

■中国外貨管理マニュアルQ&A(2016年改訂版)

各商品の詳細、お申込みはこちら
http://chasechina.jp/item/


【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者
水野コンサルタンシーホールディングス
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https://www.mizuno-ch.com

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