1.転廠に関する外貨決済


2012年8月1日の貨物代金決済改革(匯発[2012]38号)により、核銷制度が廃止されたため、以下の根拠規定も失効となった。
但し、実務上は、従来通りの方法で転廠の決済管理が行われている。

(1)転廠に関する外貨管理規定。

  • 深加工結転(転廠)に関する外貨決済と核鎖に関する手続規定
    匯発(1999)78号・国家外貨管理局1999年3月15日施行
  • 国家外貨管理局・税関総局による、深加工結転に関する外貨決済と核鎖管理を、より一層強化する問題に関する通知
    匯発[2001]64号・国家外貨管理局2001年3月27日施行

(2)転廠の形態と送金手続

転廠の形態は、以下の4つに分類できる。

  • 来料加工企業から進料加工企業への転廠(来料転進料)
  • 進料加工企業から進料加工企業への転廠(進料転進料)
  • 進料加工企業から来料加工企業への転廠(進料転来料)
  • 来料加工企業から来料加工企業への転廠(来料転来料)

この内、来料転来料の場合は対外送金が伴わないが、進料が絡むその他の3形態は、転廠に際して外貨決済が必要となる。
それに際しての、手続・必要書類は、次の通り規定されている。

1)来料加工企業から進料加工企業への転廠(来料転進料)

この形態の場合は、製品受入側の企業(進料加工企業)が、貨物代金を対外送金する事になる。

<必要書類>

  • 積荷地が「中華人民共和国」、貿易方式が「進料深加工」と記載され、税関の検査・認定を受けた輸入通関証明(進口報関単)の正本。
  • 目的地が「中華人民共和国」、貿易方式が「来料結転」と記載され、税関の検査・認定を受けた、転出企業(来料加工企業)の輸出通関証明(出口報関単)のコピー。
  • 転廠契約書(転廠合同)
  • 輸入代金対外支払照合書(進口付匯核鎖単)

2)進料加工企業から進料加工企業への転廠(進料転進料)

この形態の場合は、製品受入側の企業が、貨物代金を対外送金する、若しくは、国内の転出企業に代金を支払う。
国内で代金決済を行う場合(転入企業から転出企業に代金を支払う場合)、外貨・人民元の双方の支払が可能であるが、外貨の場合と人民元の場合では、決済を行うに当たって必要となる書類・手続が変わってくる。

<外貨による決済(対外決済・国内決済)>

外貨による決済を行う場合は、対外決済であれ、国内決済であれ、転入企業が、以下の書類を銀行に提示して、外貨送金手続を取る。

  • 積荷地が「中華人民共和国」、貿易方式が「進料深加工」と記載され、税関の検査・認定を受けた輸入通関証明(進口報関単)の正本。
  • 目的地が「中華人民共和国」、貿易方式が「進料深加工」と記載され、税関の検査・認定を受けた、転出企業(来料加工企業)の輸出通関証明(出口報関単)のコピー。
  • 転出企業が押印し、税関が確認した輸出代金回収照合書(出口収匯核鎖単)コピー。
  • 転廠契約書(転廠合同)
  • 輸入代金対外支払照合書(進口付匯核鎖単)

<人民元による決済(国内決済)>

人民元決済を行う場合は、先ず、転出企業が、以下の書類を所管の外貨管理管理局に提出して、外貨回収義務の解除手続を行う。
転出企業側で、外貨回収義務の解除が許可されると、オンラインデータ処理により、転入企業の外貨支払義務が取り消される。

  • 目的地が「中華人民共和国」、貿易方式が「進料深加工」と記載され、税関の検査・認定を受けた、転出企業(来料加工企業)の輸出通関証明(出口報関単)の正本。
  • 転出企業が押印し、税関が確認した輸出代金回収照合書(出口収匯核鎖単)の正本。
  • 輸入代金対外支払照合書(進口付匯核鎖単)のコピー

3)進料加工企業から来料加工企業への転廠(進料転来料)

この形態については、関連規定に手続明細が記載されていない。
これは、対外決済に関連する進料加工企業が、先ず、通常の輸入代金決済として対外送金を行い、転廠後、外貨を(国外から)回収する形態であるため、「転廠に伴う対外送金」という手続が生じず、通常の核鎖手続のみが適用される為。
関連規定には、転出企業(進料加工企業)は、通常の進料加工同様に、代金全額を回収する事が要請されている。

4)来料加工企業から来料加工企業への転廠(来料転来料)

来料加工は、代金決済が伴わない形態であるため、来料転来料の転廠に於いて、対外決済を行う事は禁止されている。

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