トップ  >  保税区域倉庫の非保税貨物受入 執筆日:2017年8月26日

保税区域倉庫の非保税貨物受入

2016年11月30日に、税関総署より、「税関特殊監督区域倉庫保管貨物の状態に応じた分類管理に関する問題の通知(税関総署公告2016年第72号)、以下、72号通知」が公布され(即日施行)、特定の保税区域内の倉庫に対して、非保税貨物の受け入れが認められています。

1.非保税貨物の受入が認められる倉庫

非保税貨物の受入が認められる倉庫は、以下の条件に合致している必要が有ります。

① 税関登記が行われており、「一般信用企業(旧B類)」以上の税関ランクを有していること。

② WMSシステム(電子倉庫管理システム)を使用しており、税関の要求水準に合致したデータ管理ができること。

③ 倉庫内の保税貨物と非保税貨物を、倉庫スペース・電子管理面において分類管理ができること。

④ 税関管理要求に合致した、帳簿と報告書を設置すること。

⑤ その他の税関要求に合致すること。

2.非保税貨物受入の申請方法

72号通知の適用を希望する保税区域内企業(倉庫会社)は、保税区域管理委員会の同意を取得した後に、主管税関に以下の書類を提出し、申請を行う必要が有ります。

① 管理委員会の審査結果

② 税関特殊監督区域倉庫企業ネット管理備案書(正本・複本)

③ 倉庫の図面

④ 企業信用ランクの証明書

⑤ 税関が要求するその他の資料

税関は、申請を受領した後、現場確認を行った上で(条件に合致している事を確認した上で)、倉庫会社に対して許可を発給します。

3.72号通知の意義

税関許可を取得した保税区域内倉庫は、非保税貨物の保管が認められます。

本来、保税区域の貨物は、原則として、保税状態の貨物の保管(外国からの暫定保管貨物、及び、中国国内から搬入されたが、既に、輸出通関が行われている貨物)に限定されていましたが、これにより、非保税状態の中国国内貨物(輸出通関が行われていない国内貨物)を受け入れる事ができるようになります。

中国内から、この様な倉庫に非保税貨物を搬入する取引は、(保税区域内倉庫への搬入とはなりますが)増値税の課税対象取引となります。

また、非保税区域の企業は、保税区域内に所在する保税貨物の所有権移転取引に関与する事はできませんが、この様な非保税貨物であれば、関与が可能となります。

4.保税区域内貨物の決済通貨

72号通知の許可を取得した倉庫内には、「保税状態の暫定保管貨物」、「免税貨物(区内企業の設備・原材料)」、「非保税貨物(中国内から搬入された非保税貨物、及び、外国から搬入されたものの通関が行われ、内貨となった貨物)」が保管される事になります。

これらの貨物に関する決済通貨は、どの様になるかという点に付いては、「税関特殊監督管理区域外貨管理弁法(匯発[2013]15 号)」には、明確な規定が無く、以下の様な規定が有るのみです。

● 保税区域企業と区外企業の取引

区内企業と区外企業間の貨物貿易取引は、人民元或いは外貨を建値として決済する。

● 保税区域企業間の取引

区内機構間の取引は、人民元或いは外貨を建値として決済する。

但し、実際には、保税・免税貨物に付いては外貨決済(若しくは、クロスボーダー人民元決済)、非保税貨物に付いては人民元決済という原則がありますので、この原則に基づいて、決済通貨を選定します。

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上海自由貿易区における税関優遇措置 掲載日:2014年9月1日
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