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【水野コンサルタンシー中国・ベトナムビジネス情報】ダイジェスト版Vol.9

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【中越ビジネスマニュアル 第9回】
中国とベトナムの源泉徴収制度

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【中越ビジネスマニュアル 第9回】

中国とベトナムの源泉徴収制度

外国企業に対して、非貿易項目の送金を行う場合、通常、源泉徴収課税が行われます。
今回は、中国とベトナムの源泉徴収課税制度に付いて解説します。

1.中国側
(1)源泉徴収される税金の種類
中国から国外に非貿易項目送金を行う場合、源泉徴収されるのは、企業所得税・増値税・付加税となります。
1)企業所得税
企業所得税は、「企業所得税法」に基づくもので、10%の税率で源泉徴収が行われます。

2)増値税
従前、流通税は、増値税と営業税に分かれていましたが(物品売買・加工補修役務は増値税の課税対象で、それ以外は営業税が課税)、2016年5月1日に営業税は廃止され、増値税に統合されました。増値税率は、以下の通りとなります。
・ 物品売買、リース、加工補修役務…17%(但し、農産品など一部の商品は11%)
・ 交通運輸、郵便、基礎電信、建築、不動産リース、不動産販売、土地使用権譲渡 … 11%
・ その他(現代サービス業など)…6%

3)付加税
付加税とここで呼称するのは、城市建設税、教育費付加、地方教育費付加、河道管理費などの総称です。これらの税金は、増値税納税額に対して課税される税金で、2010年12月から外国企業にも課税されるようになっています。地方税であるため、地域によって税種・税率が微妙に異なっており、詳細は、各地で確認する必要が有りますが、総じて、増値税額の11~13%となります。

(2)源泉徴収の実務
中国では、外国企業が中国内での物品売買を行う事は禁止されていますので(保税区域を除く)、ベトナム企業が中国に関連した売買行為を行う場合は、中国企業との貿易取引、若しくは、中国の保税区域内での所有権移転取引となります。
企業所得税に関しては、ベトナム企業のPE(恒久的施設)が中国内に無ければ、企業所得税課税が行われない事。増値税に付いては、保税区域内の暫定保管貨物の所有権移転取引に対しては、課税が行われない事から、中国での課税は受けません。よって、ベトナム企業が中国との物品売買行為に関して、中国で源泉徴収課税される事は原則としては無く、源泉徴収課税の対象は、非貿易項目が主となります。


2.ベトナム側
(1)源泉徴収される税金の種類
ベトナムから国外に非貿易項目送金を行う場合、源泉徴収されるのは、企業所得税・付加価値税となります。外国契約者に課される両税目は、外国契約者税と呼ばれています。また、ベトナムには地方税がないため、全て国税となります。そのため、中国のように各地域により税種・税率が異なるということはありません。
1)企業所得税
企業所得税は、「財務省通達番号103/2014/TT-BTC第13条・第2項」に基づくもので、以下の税率で源泉徴収が行われます。
・レストラン・ホテル・カジノ管理、著作権からの所得…10%
・機械設備・油田掘削装置リース、保険、貸付利息…5%
・金融派生商品サービス、航空機・航空機エンジン・航空機部品・船舶リース、建設・据付、輸送、その他事業…2%
・ベトナム国内でのサービス提供を伴う商品・原材料・機械・設備の販売…1%
・有価証券・譲渡性預金の譲渡、海外売再保険、再保険手数料…0.1%

2)付加価値税
付加価値税は、「財務省通達番号103/2014/TT-BTC第12条・第2項」に基づくもので、以下の税率で源泉徴収が行われます。
・ サービス一般、機械・設備リース、保険、原材料・機械・設備の供給を伴わない建設・据付…5%
・製造、輸送、原材料・機械・設備の供給を伴う建設・据付…3%
・その他事業…2%

(2)源泉徴収の実務
中国企業からベトナム企業への物品売買(貿易取引)は、中越租税条約第7条に、「事業所得に関してPE(Permanent Establishment)なければ課税無し」のルールが定められていますので、これに基づけば、物品売買益に対する企業所得税課税は免除されるのが原則です。但し、物品の所有権やリスク負担がベトナム国境内で移転する場合において、中国企業がベトナム国境内の運送コストを負担する場合等は、物品売買に伴うベトナム内での役務提供があったと看做され(一種のPE認定とも言えます)、企業所得税が課されます(財務省通達番号103/2014/TT-BTC第1条第3項)。保税区域内の所有権移転であっても同様に課税されます(財務省通達番号103/2014/TT-BTC第7条第2項)。

以上


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