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【水野コンサルタンシー中国・ベトナムビジネス情報】ダイジェスト版Vol.6

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【中越ビジネスマニュアル 第6回】
中国法人とベトナム法人の兼務

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【中越ビジネスマニュアル 第6回】

中国法人とベトナム法人の兼務

中国とベトナムに法人が有り、業務上の関連が有る場合、その双方(中国法人とベトナム法人)を兼務する場合が有り得ます。
その場合の対応可能性と、注意を要する点に付いて解説します。

1.中国組織の役職兼務

外国企業が中国に拠点を開設する場合、大部分は、外資企業(独資・合資・合作企業)、若しくは、駐在員事務所(常駐代表処)という組織形態となります。
非居住者が、これらの組織の役職を兼務する場合、想定される可能性は、「現地法人(外資企業)の場合は、法定代表人、執行董事・董事長・総経理」という様な役職、駐在員事務所(常駐代表処)の場合は、「首席代表・一般代表」という役職が想定されます。
中国では、これらの役職を非居住者が務める事は禁止されていませんので、全ての役職に関して対応が可能です。
各々の役職の位置付けに付いて、以下、解説します。

(1)現地法人
現地法人の役職としては、執行董事・董事長・董事・総経理・法定代表人という役職が想定されます。
1)董事
執行董事、董事長、董事の区別ですが、これは、現地法人が、董事会を設置するかどうかによって異なります。董事会とは、中外合弁企業の 場合は最高意思決定機関として位置付けられていますので、原則として設置が義務付けられます。董事会は3名以上で構成する必要が有りますので(会社法・第 44条)、1名の董事長を設定し、その他が一般董事となります(副董事長が設置される場合も有り)。
一方、100%外資企業(独資企業)の場合は、最高意思決定機関は股東会(出資者総会)であり、董事会は所謂取締役会の位置付け(董事会決議を出資者総 会、または、出資者が承認する)となります。それでも、出資者が複数(2社以上の外国企業の共同出資)の場合は、出資者の権利保護の観点より、通常、董事 会が設置されますが、出資者が1名の場合は、董事会を設置せず、1名の執行董事に権限を集中させる事もできます。
董事長・董事・執行董事の区別は上記の通りですが、何れにしても、非居住者がこれらの役職に着く事を制限する法規は無く、非居住者の兼務は可能です。

2)総経理
総経理は、日本語で社長と翻訳される事が多い様ですが、会社法には、「総経理は、董事会により任命・解任され、董事会に対して責任を持 つ役職」と規定されています(会社法・第49条)」。具体的には、董事会に移譲された権限内で、経営管理等を実施する現場監督という位置づけですので、居 住者が望ましいと言われる事が多いのですが、非居住者の総経理兼務を直接的に禁止する法規は無く、実例は多数あります。

3)法定代表人
法定代表人は、董事長・執行董事・総経理の中から選出され、会社の登記事項に関する政府機関に対する報告等に責任を持つ役職です(会社法・第13条)。
その為、居住者の方が便利ではありますが、非居住者を法定代表人とする事に、特段の制限はありません。

(2)駐在員事務所(常駐代表処)
駐在員事務所は、4名以内の代表(1名の首席代表・3名以内の一般代表)を任命する事ができます(常駐代表機構登記管理弁法・第11条)。
全ての代表は非居住者を登録する事ができます。
但し、個人所得税課税上は、非居住者が代表登記をした場合、例え、年間滞在日数が183日以内であっても183日ルールの適用が認められず、滞在日数に基 づく個人所得税課税を受ける事になります。これは、「中国内に住所の無い個人が取得した賃金給与所得の納税義務問題の通知(国税発[1994]148 号)」に、駐在員事務所の様な、みなし課税方式の対象となる外国企業の国内機構に付いては、実態を問わず、関連する非居住者の人件費は、当該機構が負担し ていると見なされるため、183日ルールの前提である「中国内で給与が支払い・負担されていない場合」に該当しなくなるためです。

2.ベトナム組織の役職兼務

ベトナム組織の役職を非居住者が兼務する場合、その制限は、中国と比較して厳しいものになり、対応できない場合も有り得ます。対応可否と注意点は、以下の通りです。

(1)現地法人
ベトナムの現地法人の役職は、社員総会会長・会長・社長・法定代表人等があります。
1)会長
社員総会会長、会長の区別ですが、これは、現地法人が、社員総会を設置するかどうかによって異なります。社員総会とは、会社の社員全員 からなる最高意思決定機関として位置付けられおり(会社法・第56条)、社員総会は、社員総会会長を選任することが求められています(会社法・第57 条)。出資者が2名以上(会社法・第55条)、または出資組織は1社であるが出資者の権利行使、義務の履行を委任された委任代表者が2名以上の場合には (会社法・第78条)、社員総会が設置され、社員総会会長が選任されることになります。
一方、出資者が個人の場合(会社法・第85条)、または出資組織が1社であり出資者の権利行使、義務の履行を委任された委任代表者が1名の場合(会社法・ 第78条)、社員総会は設置されないため、出資者は、出資者の権利を行使し、義務を履行する会長を任命することになります(会社法・第80条)。
社員総会会長、会長の区別は上記の通りですが、何れにしても、非居住者がこれらの役職に着く事を制限する法規は無く、非居住者の兼務は可能です。

2)社長
社長は、社員総会または会長により任命され、権利の行使及び義務の履行に際し、法令、社員総会、会長に対して責任を持つ役職と規定されています(会社法・ 第81条)。会社の日常的な経営活動を運営する位置づけですので、居住者が望ましいと言われる事が多いのですが、非居住者の社長兼務を直接的に禁止する法 規はありません。

3)法定代表人
法定代表人は、会社取引から発生する権利の行使及び義務の履行に際して会社を代表する役職です。原則として社員総会会長または会長が法 定代表人となりますが、定款に別段の定めがあればこの限りではありません(会社法・第78条)。また、定款に定めることにより複数名の法定代表人を任命す ることができますが、少なくとも1名の法定代表人はベトナム居住者でなければなりません(会社法・第13条)。従って、法定代表人が1名の場合、非居住者 は法定代表人を兼務することが出来ません。このケースにおいて、法的代表人が自身の業務の委任をすることなく30日以上ベトナムを離れた場合、出資者また は社員総会は、新たに法定代表人を任命する必要が有ります。

(2)駐在員事務所
駐在員事務所は、1名の首席駐在員を任命する事が求められており(政令番号07/2016/ND-CP・第10条)、非居住者を登録す る事への規制はありません。但し、首席駐在員が自身の業務の委任をすることなく30日以上ベトナムを離れた場合、駐在員事務所の設立元法人は、新たに首席 駐在員を任命しなければなりません(政令番号07/2016/ND-CP・第33条)。
また、首席駐在員は、設立元法人の支店長、他社の支店長、設立元法人の法的代表人、ベトナム法人の法的代表人への兼務が禁止されておりますので注意が必要です。
なお、個人所得税に関しては、年間滞在日数が183日未満の非居住者に対しベトナム源泉所得に対して一律20%が課税されます。

以上の通り、中国側では、何れの役職も非居住者が就任する事ができますが、ベトナム側では、少なくとも1名の法的代表人は居住者でなければなりません。

以上


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