【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.28( 2013年6月28日発行)


INDEX


◎【中国ビジネス・トレンド】
駐在員日本払い給与のPE認定回避


はじめに

2013年4月19日に、国家税務総局より「非居住者企業の派遣人員が中国域内で
提供する役務に対する企業所得税徴収に係る問題の公告(国家税務総局公告20
13年第19号)」が公布されました(施行日は2013年6月1日)。
この19号公告は、2010年公布の「中華人民共和国政府とシンガポール共和国政
府による所得税二重徴収回避および脱税防止に係る協定及び議定書条文解釈
(国税発[2010]75号)」にて規定された、外国企業による中国現地法人等への
出向者派遣がPE認定される際の判定基準をさらに具体的に規定したものです。
※PEとは、外国企業が中国国内に有する営業拠点を指す。

Q:出向者派遣に伴うPEとはどういうものですか?

A:出向者派遣に伴うPEとは、コンサルティング役務の提供に関するものです。
出向者が派遣先の中国法人の社員としての実態を持っている場合はよいのです
が、出向中も派遣元の外国企業の指揮命令下にある場合、外国企業は中国法人
に対して人員を派遣し、役務提供を行っていると見なされます。
日中租税条約第5条には、日本企業が中国国内で連続する12ヶ月内に6ヶ月超の
期間コンサルティング役務を提供すれば、PE認定を受ける事が規定されていま
すので、結果として、日本企業はコンサルティングを提供する営業拠点を中国
国内に有していると見なされ、それに付随する所得に対して課税を受ける事に
なります。

Q:19号公告で具体的に規定された判定基準を教えてください。

A:上述の75号条文解釈にて、「出向者を派遣するだけではPE認定はしない事、
出向者の人件費を出向元(外国企業)経由で支払っても、現地法人側で人件費
として損金算入が可能である事」が規定されましたが、同時に、一定の要件を
満たす場合はやはりPE認定される事も規定されています。
その一定の要件というのが、19号公告で下記の通り具体的になりました。

1)中国法人が派遣元の外国企業(以下、派遣企業)に対して、管理費、役務
費としての性格を有する代金を支払っている場合。
2)中国法人が支払う立替金決済が、派遣企業が立て替えた給与、賃金、社会
保険料及びその他の費用を超えている場合。
3)派遣企業が、中国法人の支払う関連費用を全額出向者に支給せず、一定部
分を留保している場合。
4)派遣企業が負担した出向者の給与・賃金に付いて、中国で個人所得税が納
付されていない場合。
5)派遣会社が、出向者の数、就業資格、給与基準、中国内の就業場所を決め
ている場合。

Q:当該PE認定リスクをヘッジするにはどうしたらよいでしょうか?

A:代表的な注意点としては、以下が挙げられます。
ア)出向者の受け入れや帰任に関しては、現地法人側から日本の親会社に対し
て、人員の派遣要請、帰任に伴う受入要請を行う書類を発行する形式をとる。
イ)出向者に関する人事考課を現地法人で行う様にし、書類を整備・保管する。
ウ)出向契約には、出向期間中のリスク負担、指揮命令権は、現地法人側に帰
属する事を明記する。
エ)出向者の派遣に関する現地法人から親会社に対する対価(管理費を含む)
の支払は行わない。
オ)日本払部分も含めて、個人所得税を適切に納税する。

19号公告では、出向契約、社内管理体制(人事評価制度、人事関連管理制度
等)等に基づく検査が規定されていますので、この条件に合う書類整備を取り
急ぎ行う必要があります。


◎【水野真澄セミナー】


■<東京>7月23日(火)13:00 ? 17:00

テーマ:
中国外貨管理の最新動向およびクロスボーダー人民元取引(経常項目・投融
資)活用に関する日本企業の今後の対応

中国でビジネスを行うに当たり、外貨管理の理解は必要不可欠です。中国の外
貨管理は、経常項目は原則自由・資本項目は原則制限の前提ではありますが、
原則自由である経常項目決済にも、複雑なルールが存在し、そのルールは目ま
ぐるしく変化します。円滑なビジネス遂行の為には、常に最新の状況を把握す
る必要があります。

このセミナーでは、中国でビジネスを行うに当たって理解が必須となる、貨物
代金決済(ユーザンス・前受け・前払・消し込み照合制度)、非貿易項目決済
(配当・フィー・ロイヤルティの対外決済)、人件費決済、国際間の立替金決
済等に関する最新状況を解説します。

また、2009年7月に人民元対外決済試行措置が開始されて4年が経過し、その環
境は大きく変わりました。経常項目は規制緩和が完了し、人民元建て投融資が
可能となった結果、オフショア人民元の調達と、クロスボーダー人民元決済の
有効な活用により、中国法人の有利な資金調達が可能となります。
ここでは、中国法人にとって、有利なオペレーションを可能にするクロスボー
ダー人民元取引の活用方法を解説します。

主催:企業研究会
講師:水野真澄
会場:東京・表参道 アイビーホール
詳細およびお申し込みはこちら
http://www.bri.or.jp/pgm/detail2.php?no=131375


■テーマ:中国事業グループ経営の合理化

?中国市場で負けない組織力を発揮するために?
<大阪会場>7月18日(木)14:00?16:45
<東京会場>7月19日(金)14:00?16:50

本セミナーでは具体的な事例をもとに、中国でのトータルソリューション実現
のためのグループ組織の合理化、グループ取引スキーム設計のノウハウを公開
し、グループ内再編に伴う税務・通関・外為面の注意点および対応策を明らか
にしていきます。

主催:太陽ASGグループ(グラント・ソントン加盟事務所)
講師:
朱希鐸 グラント・ソントン中国アドバイザー
日本企業が抱える中国グループ経営の諸問題
中国でトータルソリューション力を発揮するための機関設計および販売戦略

水野真澄
中国事業グループ合理化を目的とした日中間取引設計
中国グループ会社の機能を分析したうえで、商流・物流を含めた取引スキーム
設計および関連コンプライアンス上の注意点

下岡郁 グラントソントン太陽ASG税理士法人中国デスクパートナー
日中グループ内組織再編における税務問題
日中クロスボーダーの合併、株式交換などの組織再編にかかる税務問題および
対応策

参加費用:無料
詳細およびお申し込みはこちらを参照ください。
http://grantthornton.jp/pdf/seminar/seminar_20130719.pdf


◎【サービスのご案内】会員制中国ビジネスコンサルティング


弊社の会員制中国ビジネスコンサルティングへご入会頂くと、月額3万円(2,0
00人民元 2,400香港ドル)にて以下のサービスをご利用頂けます。
貴社の中国ビジネスパートナーとして、是非ご活用ください。

1.Q&Aサービス

中国ビジネスに関するご質問(組織構築・再編、経営管理、会計税務、通関、
外貨管理、労務管理など)に対し、回数無制限で対応致します。

2.情報配信サービス

中国規定の日本語訳、速報、会報といった情報コンテンツをお届けします。

■速報一例
・「外債登記管理弁法」公布通知について
・「税関特殊監督区域外貨管理弁法」配布通知について
・非居住者企業の派遣人員が中国国内で提供する労務に対する企業所得税徴収
に関する問題の公告について
・輸入水産品登録情報の審査強化に関する通知について

■会報一例
・出向者派遣に伴うPE認定とリスク回避の注意点
・広東省における流通税改革による増税分の還付制度について
・外債登記に関する規制緩和
・保税監督管理区域外貨管理弁法の改定

3.面談サービス

ご希望に応じ、1時間/月の無料面談をアレンジ致します。

4.その他会員限定サービス

定期中国ビジネス勉強会へのご招待、会員限定WEBコンテンツなど。

ご不明な点につきましては、ご遠慮なくお問い合わせください。
info@mizuno-ch.com


◎【水野真澄新著】


■シンガポールと香港のことがマンガで3時間でわかる本

アジアが誇る世界有数の国際都市、シンガポールと香港に焦点をあてた海外進
出入門本が明日香出版より発売されました。
香港パートでは、弊社代表の水野真澄が執筆を担当しています。

著者:水野真澄・加藤順彦・関泰二
発行者:明日香出版社
本体価格:1,600円(税抜)
購入はこちら http://www.asuka-g.co.jp/book/business/006347.html


■中国におけるPE課税の理論と実務

国際税務の重要な概念、恒久的施設(Permanent Establishment)は中国でも
適用されていますが、その運用はますます複雑化しています。最新の知識がな
いと突然の課税に対応しなくてはならないことにも・・・本書では恒久的施設
(PE)認定の理論と対応策を分りやすく解説。さらに資料編として中国PE認
定・課税に関する中国国内法16の原文と日本語訳を掲載。出張者(技術指
導)・出向者の派遣、非居住者在庫、請負工事、コンサルティング役務遂行な
ど豊富な実例を丁寧に解説します。

目次
第1部  中国におけるPE課税
第2部  中国におけるPE認定の影響とみなし課税
第3部  出張者(技術指導・経営指導)の派遣とPE認定
第4部  機器販売+据付役務方式に関するPE認定
第5部  出向者の派遣とPE認定
第6部  非居住者在庫オペレーションのPE認定
第7部  香港と中国本土の租税協定とPE

著者:水野真澄
本体価格:8,400円(税抜)
お申し込みはこちら info@mizuno-ch.com


◎【商品のご案内】中国ビジネスセミナーDVDのご案内


■DVD「来るべき時に備える、中国企業との国際訴訟・仲裁における実務」

中国企業との国際訴訟・仲裁における制度と実務について、日本や上海で活躍
中の上海開澤法律事務所 王穏弁護士が日本企業に関連するトラブル実例を
交えながら分かりやすく解説します。

1.日中間の訴訟・仲裁の特徴
2.中国の訴訟文化と訴訟環境を知るキーワード
3.訴訟、裁判についてよくある質問
4.トラブル実例から見る日中間訴訟・仲裁の実態及びその注意点
5.対応シュミレーション
6.まとめ?対応策
※本DVDは編集の都合で一部削除した箇所があり、レジュメの内容と若干異な
る部分がございます。何卒ご了承ください。

<商品詳細>
収録:2012/12/04
価格:税込5,250円
形式:DVD1枚、レジュメPDFファイル※Eメール添付で送付致します。
収録時間:約110分

■その他のDVD

・DVD「中国子会社の潜在リスクとその対処方法」
・DVD「1日でわかる非居住者課税強化とP/E認定」
・DVD「1日で分かる中国外貨管理・人民元対外決済の実務知識」
・DVD「中国企業との提携におけるリスク管理と問題解決方法」

各DVDの詳細はこちら http://chasechina.jp/cc/article.php?article=6448

※上記DVD購入のお申し込みはこちら info@mizuno-ch.com


◎【中国ビジネス規定】中国ビジネス関連法令一覧
http://www.mizuno-ch.com/modules/kitei/

MCHから重要規定のお知らせVo.71で配信した規定を紹介します。

※各規定の日本語訳はコンサルティング会員に入会いただくと閲覧できます。
※各規定のワンポイント解説【概要】は会員様限定の速報で配信しております。
入会について詳細はこちら

■暗号製品及び暗号技術を含む設備についての監督管理:共同公告2012年第64号

【原文】http://www.customs.gov.cn/publish/portal0/tab399/info411739.htm

【ワンポイント解説】
暗号製品と暗号技術を含む設備の監督管理を強化し、「暗号製品輸入許可証」
のペーパーレス化を推進するため、2013年1月1日から税関総署と国家暗号管理
局の間に暗号製品輸入許可証のネットワーク核銷システムを試行。
2013年1月1日‐3月31日の間、北京・上海・南京・深センで試行し、4月1日か
ら全国で試行。暗号製品と暗号技術を含む設備を輸入する際に、企業は現行規
定より処理すること。

■総分支機構試行納税者の増値税計算納付暫定弁法』の印刷配布に関する通知:財税[2012]84号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/12197108.html

■物流国際貨物運送代理物流産業の穏健な発展を加速させることに関する商務部の指導意見

【原文】 http://www.mofcom.gov.cn/article/b/d/201301/20130100005269.shtml

■信用調査業管理条例:中華人民共和国国務院令第631号

【原文】http://www.gov.cn/flfg/2013-01/29/content_2323780.htm

■中華人民共和国輸出入税則本国細目の注釈について:総署公告2013年第5号

【原文】http://www.customs.gov.cn/publish/portal0/tab399/info416010.htm

■『営業税から増値税への徴収変更試験期間における航空運送企業の増値税徴
収管理暫定弁法』の発布に関する公告:国家税務総局公告2013年第7号

【原文】
http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/12209801.html

■税収証票管理弁法:国家税務総局令第28号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/12236550.html

■ネット領収書管理弁法:国家税務総局令第30号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/12236582.html

■「中華人民共和国税関企業分類管理弁法」と「シンガポール安全貿易パート
ナー計画」の相互承認に関する措置:税関公告2013年第13号

【原文】http://www.customs.gov.cn/publish/portal0/tab399/info421372.htm

■『輸出商品・労務の増値税及び消費税の管理弁法』の関連問題に関する公告
:国家税務総局公告2013年第12号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/12254350.html

■重要技術設備の輸入税収政策関連目録の調整に関する通知:財関税[2013]14号

【原文】http://gss.mof.gov.cn/zhengwuxinxi/zhengcefabu/201303/t20130329_798789.html


【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者

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