【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.22( 2012年4月19日発行)


INDEX


◎【中国ビジネス・トレンド】流通税改革試行措置の影響

Q:2012年1月より、上海市で流通税改革の試行措置(増値税と営業税の統合)が実施され
ていますが、この税制変更に伴う影響として、どのようなメリット、デメリットがあるの
でしょうか?

A:まず、流通税改革が行われる理由ですが、これは流通税が増値税と営業税の二種類に
分かれている事により発生してしまう、二重課税や控除漏れをなくすためです。したがい、
原則的には納税者にとって有利な措置と言えます。特に、運輸サービス業(貨運代理・倉
庫・その他)、コンサルティング業に関しては、以下の様なメリットがあります。

(1)営業税の納税義務者であった頃は、固定資産購入時に支払った増値税の控除が認め
られなかったが、これが可能となり、固定資産購入コストが下げられる(一般納税人であ
る事が原則)。

(2)増値税の納税義務者(一般納税義務者)に対して、サービスを提供する場合、営業
税分の税コストが発生していたが、還付控除が認められる増値税の課税対象に変更となる
ので、この税コストが削減される。

(3)営業税は控除が認められないため、営業税の納税義務者が下請けを起用した場合、
下請け代金に対応する営業税が二重課税となっていたが、増値税の課税対象に変更となる
ので、これが可能となる。

以上より、運輸サービス業・コンサルティング業等は、以下の様なメリットが生じます。

1)一般納税義務者の場合
税率は5%から6%に引き上げられるが、(1)?(3)の問題が解消できるうえ、役務の輸
出に対しては免税措置が享受できる。

2)小規模納税義務者の場合
(1)?(3)の問題は解消できないが、税率が5%から3%に引き下げられ、輸出免税措置
も適用される。

Q:では、税制改革により生じるデメリットは何でしょうか?

A:代表的なケースは、以下の通りです。

(1)物流業
物流業は税率が3%から11%に大きく引き上げられました。また、物流業に対しては、営
業税発票でありながら、発票の受領者側で増値税との控除が認められる運輸発票の発行が
認められていました(輸送費×7%であり、税額以上の控除が認められた)。よって、税
制改革により不利となるケースが生じます。

(2)外国企業
上海地区の企業に対して、試行措置の対象となる(増値税課税に変更となる)役務を提供
する外国企業は、一般納税義務者の税率で増値税を徴収される事になります。よって、
リース業は5%→17%、コンサルティング業は5%→6%へと税率が引き上げられます。

(3)小規模納税義務者・常駐代表処
営業税はフィーの受領者に対して課税されるのに対し、増値税は顧客(フィーの払い手)
に転嫁されます。よって、制度からすれば、顧客側から見れば、制度変更前は請求されて
いなかった税金が請求される事になり、増値税の控除が認められない小規模納税義務者・
非課税組織(常駐代表処等)の場合は、税コストが増加する事となります。
(※実務を見ると、制度変更前から契約に定める事で、営業税を顧客に転嫁している事例
は非常に多い状況でしたし、そうでない場合でも、制度変更後は従来のフィー金額を税込
み価格とする事で課税関係を変更しない事も可能です。)


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◎DVD「1日でわかる非居住者課税強化とP/E認定」

日中間のビジネスにおいて、税務リスクが拡大しています。
特に、PE課税は、課税判定が複雑で認定時の影響も大きくなりますが、2009年から開始さ
れた、非居住者に対する課税強化の動きの中で、認定実例が増加しています。
本DVDでは、中国における非居住者課税の動向とP/E認定の理論と実務を、法令だけではな
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価格:税込8,400円(800元、980香港ドル)※中国、香港への発送も承ります。
形式:1セットDVD2枚組、レジュメPDFファイル※Eメール添付で送付致します。
収録時間:約180分
サンプル動画 http://www.youtube.com/watch?v=DSygRA28d6s

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◎【中国ビジネス規定】中国ビジネス関連法令一覧
http://www.mizuno-ch.com/modules/kitei/

MCHから重要規定のお知らせVol.64で配信した規定を紹介します。

※各規定の日本語訳はコンサルティング会員に入会いただくと閲覧できます。
入会について詳細はこちら

■税務・会計
法人企業に転換する来料加工企業の輸入設備税収政策に関する通知:財関税[2011]66号

【原文】http://gss.mof.gov.cn/zhengwuxinxi/zhengcefabu/201112/t20111207_613640.html
<内容>
広東省内の来料加工廠の法人転換方針が出されたのは、2008年9月9日で(粤府[2008]69
号)、その後、転換を促すための優遇措置として、商務部・税関総署が2011年6月30日迄
の時限優遇措置を認めました(財関税[2009]48号・税関総署公告2009年62号)。本通知は、
その期限を2012年12月31日まで延長するものです。

■その他
外国投資性会社の関係管理措置をさらに改善することに関する通知:商資函[2011]1078号

【原文】http://www.mofcom.gov.cn/aarticle/b/f/201112/20111207874290.html
<内容>
外商投資性公司(傘型会社)の借入規制強化・再投資に関する規制緩和に関する通知。
主要な内容は以下の通り。
1)国内での借入金を使用した再投資が禁止された。
2)中国内で合法的に取得した人民元利益、合作企業の投資先行回収、清算・持分譲渡・
減資等によって得た人民元を、外貨管理局の許可取得を前提に、直接再投資に使用する事
が認められた(従来は、人民元を回収した場合、一旦、投資性公司側の資本金を増資した
上でないと再投資が認められなかった)。

■商務部
『外国投資家資産指導目録(2011年改訂)』:国家発展改革委員会、商務部令第12号

【原文】http://www.mofcom.gov.cn/aarticle/b/f/201112/20111207907901.html
<内容>
外資受入の根拠(奨励・許可・制限・禁止)となる、外商投資産業指導目録の改定。
2007年以来の改定。主要な改定は、以下の通り。
自動車製造・自動車研究開発機構が奨励類から削除され(許可類に変更)された。
ベンチャー投資、知的所有権保護サービス、職業技能研修が奨励分類に追加された。
フランチャイズ経営、競売、ファイナンスリースが、制限分類から許可分類に昇格した。
医療機構(病院)が制限類から許可類に昇格の上、独資形態での設立が認められた。
図書・新聞・定期刊行物・音響出版物の輸入業務が禁止類から除外された(国内での出版
業務は引き続き禁止)。

■商務部
商業フランチャイズ経営届出管理弁法:中華人民共和国商務部令2011年第5号

【原文】http://www.gov.cn/flfg/2011-12/21/content_2025612.htm
<内容>
フランチャイズ経営企業の登記義務に付いて定めた弁法で、商務部令[2007]15号の改定。
外資企業が商業特許経営を行う場合、「特許経営方式」の経営範囲が記載されている営業
許可証を提示する必要がある事が明記された。

■商務部
『経営者集中の違法な不申告に対する調査処理暫定弁法』:中華人民共和国商務部令2011
年第6号

【原文】http://www.mofcom.gov.cn/aarticle/b/c/201201/20120107914884.html
<内容>
独占禁止法に定める規模の企業統合(合併など)は、商務部に事前報告が義務付けられて
いるが、この手続を行っていない事例に関して、調査・処分を行う事を定めた弁法。

■税務・会計
納税者が増値税即徴即退、先徴後退及び税の免除・控除・還付の政策を享受することに関
連する問題に関する公告:国家税務総局公告2011年第69号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11759007.html
<内容>
増値税の即徴収即還付政策(ソフトウェア・アニメ等の優遇措置であり、納付後すぐに、
一定の負担率を超過する税額が還付される方式)の適用を受ける場合の取り扱いに関する
公告。即徴収即還付の適用を受ける納税者の業務に、先徴収後還付項目、輸出その他の増
値税課税項目もある場合は、それぞれ個別計算する事が要請される。
税額を区別する事が出来ない場合は、以下の公式で計算する。
即徴収即還付 or 先徴収後還付の適用を受ける仕入税額=
当月の区分可能な全ての仕入税額 x 当月の即徴収即還付or先徴収後還付適用販売額÷当
月の全販売額

■税務・会計
上海市における営業税から増値税への徴収変更試行に係る増値税一般納税者の資格認定に
関連する事項に関する公告:国家税務総局公告2011年第65号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11754481.html
<内容>
上海市で2012年1月1日から実施されている、流通税改革(増値税と営業税の一部統合)に
関して、新たに増値税課税の対象となる企業(物流業・現代サービス業・リース業)の一
般納税人資格基準に関する公告。
連続する12ヶ月以内に、500万元のサービス売上額(免税売上を含む)がある企業が一般
納税義務者となる。

■税務・会計
中華人民共和国車船税法実施条例:中華人民共和国国務院令第611号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11754284.html
<内容>
2007年から実施されている車両船舶税の改定(国家主席令2011年第43号・2012年1月1日)
に伴う実施条例。
今回の改定により、排気量に基づく課税額が細分化(2種類⇒7種類)され、以下の範囲内
で、各省・市が徴税額を決定する。乗用車の場合の税額(年間)は、以下の通り。
1000cc以下(60?360元)、1000cc超?1,600以下(300?540元)、1,600cc超?2,000cc以
下(360?660元)、2,000cc超?2,500cc以下(660?1,200元)、2,500cc超?3,000cc以下
(1,200?2,400元)、3,000cc超?4,000cc(3,600?5,400元)

■税務・会計
『研究開発機構の国産設備購入による税還付管理弁法』印刷配布に関する公告:国家税務
極公告2011年第73号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11764186.html
<内容>
財政部・商務部・税関総署・国家税務総局の「研究開発機関の設備購入調達税収政策を継
続して執行することに関する通知(財税[2011]88号)」の方針に基づき、外資・内資研究
開発センターが国内設備を購入し、増値税を支払った場合、増値税還付を認める公告。
2009年1月1日の増値税暫定条例改定により、固定資産購入に際して支払った増値税の還
付・控除が認められたため、設備輸入・国内購入に関する免税・還付措置は、「財政部・
税関総署・国家税務総局公告2008年第43号」により廃止されたが、研究開発センターとし
て認定された機関に付いては、2015年まで増値税の還付措置が認められる。
輸入設備に付いても、「研究開発機関の設備購入に関する税収政策を継続執行することに
関する通知(財税[2011]88号)」により免税措置が同期間まで認められる。

■税務・会計
貨物運輸業増値税専用領収書使用開始についての公告:国家税務総局公告2011年第74号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11767926.html
<内容>
2012年1月1日より、上海で実施されている流通税改革により、増値税課税の対象となる物
流企業の増値税専用発票の規格・取扱いに付いて規定した公告。

■税務・会計
営業税を増値税に改定徴収する試行に係る税収徴収管理関連問題についての公告:国家税
務総局2011年第77号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11784910.html
<内容>
上海において実施されている流通税改革において、増値税課税に変更となった納税義務者
の発票の取り扱いに付いて規定した公告。
2012年1月1日より、増値税一般納税人(貨物輸送サービス業を除く)が増値税の課税対象
行為を行った場合、増値税専用発票・増値税普通発票を使用する。
一般納税人が貨物輸送サービス業を行う場合、貨物運輸業増値税専用発票と普通発票を使
用する。
小規模納税義務者が貨物輸送サービスを行う場合、税務機関に貨物専用発票の代理起票を
申請する事ができる。
同日より、上海においては、公路、内河貨物運輸業統一発票を起票する事は禁止される。

■税務・会計
漫画・アニメ産業の発展支援に関する増値税および営業税政策についての通知:財税[201
1]119号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11789997.html
<内容>
アニメーション産業に関する増値税の実質負担を3%(超過部分を還付)、営業税の課税
率を3%とする時限優遇措置。

■税務・会計
課税サービスに増値税ゼロ税率と免税政策を適用することに関する通知:財税[2011]131号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11789125.html
<内容>
上海で行われる流通税改革に関する免税とゼロ税率の運用に関する通知。
財税[2011]110号・111号では、サービスの輸出に付いては、免税、若しくはゼロ税率と規
定している。
ゼロ税率とは、免税に加え、仕入増値税の還付が認められる増値税課税方法。
当該通知により、上海地域の納税者が、国際運輸業務を行う場合、外国企業に対して研究
開発サービス・設計サービスを行う場合は、ゼロ税率が適用される。
また、外国企業に対して、貨運代理その他の物流サービス(倉庫保管の場合は、保管場所
が中国外の場合に限る)、コンサルティング、ソフト関連業務等を適用する場合は、免税
措置が適用される。

■税務・会計
交通運送業及び一部の現代的サービス業の営業税を増値税に切り替えるモデルプランの実
施に関わる幾つかの税収政策に関する通知:財税[2011]133号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11789111.html
<内容>
上海で実施されている流通税試行措置に付随する、実務事項の取り扱いに関する通知。
中古資産の販売に際しての増値税課税の取り扱いに付いては、2012年1月1日以降に購入し
た自己使用資産を販売した場合は増値税率に基づき徴税し、2011年12月31日以前に購入し
た資産を販売した場合は、2%(4%の税率を半減)の税率で課税する事を定めている。

■税務・会計
期限通りに控除を申告していない増値税の税額控除証憑関連問題に関する公告:国家税務
総局公告2011年第78号

【原文】http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/11789792.html
<内容>
自然災害・税務機関のシステムトラブル等、やむを得ない理由で、期限内に還付控除を申
請できなかった増値税発票(2007年1月1日以降に起票されたもの)に付いて、2012年6月3
0日までに所管税務機関に申請し、許可を取得できれば控除還付の適用を認める内容の公
告。

■その他
対外請負工事プロジェクト入札(交渉入札)管理弁法:保監会令2011年第3号

【原文】http://www.mofcom.gov.cn/aarticle/swfg/swfgbi/201112/20111207878964.html
<内容>
法に基づき対外請負工事プロジェクトの資格を取得した企業、或いはその他の業者が、入
札または交渉入札の方法で、見積もり金額500万米ドル以上の海外の建設工事プロジェク
トを請け負う際、対外入札または交渉入札前に、本弁法の規定に従って対外請負工事プロ
ジェクトの入札(交渉入札)審査手続きを行わなければならない。


【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者

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