【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.1( 2009年12月7日発行)

INDEX


◎中国ビジネス・トレンド 加速する来料加工の独資転換

昨年より広東省で進められてきた来料加工廠独資転換の動きが、最近になり加速してい
ます。

なぜ今、独資転換する必要があるのか。更に、転換によるメリット・デメリットはどの
ようなものか、要諦をご説明いたします。

(1)来料加工廠独資転換の現状

広東省(特に、深セン・東莞の2地域)では、外資企業には来料加工の許可が発給され
ないため、法人格のない組立加工工場(来料加工廠)を活用して、来料加工が行われてい
ます。

この場合、現地の貿易会社を起用した三者間契約を結びますので、起用された貿易会社
名義での来料加工登録となります。

一方、それ以外の地域では、外資企業(独資企業を含む)でも来料加工許可を取る事が
でき、実際に独資での来料加工登録がなされています。

したがって来料の独資転換は、珠江デルタ、特に深セン・東莞の2地域に特化した話題
である、と言えます。

(2)来料加工廠独資転換の意義

来料加工廠を起用した来料加工は、契約・運用形態が変則的になりやすく、また、地方
政府(鎮、村)が不適切な費用徴収を行う一方、適切な徴税を行わない等の実例が多くみ
られます。

この様な往古からある問題の是正が、独資転換の大きな目的と言えます。

(3)来料加工廠独資転換のタイムリミット

独資転換に時間的な制限は設けられていません。

但し、「税関総署公告[2009]62号」・「来料加工廠の法人転換に関する設備輸入税収に関す
る問題の通知(財関税[2009]48号)」では、2011年6月末までに、独資転換に伴う現物出
資申請を行う事で、輸入段階の関税・増値税の減免措置を認める旨、明記されています。

減免に必要となる書類の中には、新設法人の仮営業許可証が含まれています。

2011年6月末までに、新設法人の仮営業許可証を取得する段階まで作業を進める事で、
一定の優遇を認めるものです。

これはすなわち、国家機関(商務部・税関総署)が転換作業を進めるにあたっての時間
軸と考えてもよいでしょう。

来料加工に関わる今後の政策が不透明さを伴う状況である事を踏まえると、このタイミ
ングを一つの目安とするのが安全と思われます。

(4)組織改編に伴うメリット・デメリット

【メリット】

独資転換は、現状、来料加工から進料加工への転換を意味します(注1)。

進料に転換する事で、国内原材料の調達・販売が容易になります。

更には、来料加工廠の今後に、一定の先行き不透明感がある状況下、独資転換により組
織の独立性と安定性を確保できる事が最大のメリットと言えます。

【デメリット】

進料加工転換により、無償での原材料支給・製品引き取りができなくなり、有償化が義
務付けられます。

転廠手続きの煩雑化。転廠に際して価格差を付ける事が認められないため、価格設定が
困難になる、などのデメリットが指摘されています。

注1:東莞市の地方通達(東外経貿[2009]108号)では、独資転換後の企業にも、鎮レベル
の外経貿機関の許可を前提に、来料加工の許可を与える等、今後の方針転換を伺わせる規
定がなされています。


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前回の改訂が2006年末でしたので、その後、企業所得税法の改定、新企業会計準則の導
入、設備免税輸入制度の変更、外貨管理制度の変更、加工貿易制度の変更、日本の配当課
税制度の変更等、大幅な制度改変が行われました。
今回は、これらの内容を踏まえた全面改訂となっております。

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わせください。


◎中国ビジネス関連法令一覧 http://www.mizuno-ch.com/modules/kitei/

MCHから重要規定のお知らせVo.26、Vo.27で配信した規定を紹介します。

※各規定の日本語訳はコンサルティング会員に入会いただくと閲覧できます。
入会について詳細はこちら

金融■債券投資関連事項に関する通知:保監発[2009]105号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=113265 
【概要】保険機関による債券投資の関係政策についての改定。

税務・会計■政府による土地使用権の回収、及び納税者が立ち退き補償費を立替払いした
場合の営業税の取扱いに関する通知:国税函[2009]520号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112449
【概要】納税者が受託して建築物を解体し、土地を更地にし、委託側に代わって元土地使
用権者に対し立ち退き補償費を支払う過程において、その建築物を解体し、土地を更地に
することで取得した役務収入について、「建築業」税目に基づき、営業税を納めなければな
らない。

その他■電子情報産業の振興及び技術改革組織業務を更に進めることに関する通知:発改
弁高技[2009]1817号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=111123 
【概要】重要産業振興と技術改造が特別に関わる電子情報産業プロジェクトに関する、政
府のサポートガイドライン。

税務・会計■国内仕入原材料が税関特別監督管理地域に入った場合の適用税金還付政策に
関する通知:財税[2009]107号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112382 
【概要】「税関特別監督管理地域内の生産企業が国内から地域内に仕入れた税金還付原材料
リスト」の中にリストアップされた製品の輸出税金還付率が引き上げられた後、及び税関
商品コードが変更された後の適用税金還付率について。

外貨管理■ファンド管理会社と証券会社による国外証券投資の外貨管理関係問題に関する
通知:匯発[2009]47号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112825 
【概要】国内ファンド管理会社と証券会社による国外証券投資の外貨管理を規範化。

外貨管理■適格海外機関投資家による国内証券投資に関する外貨管理規定:国家外貨管理
局公告[2009]第1号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112836 
【概要】【概要】適格海外機関投資家の中国国内証券市場における外貨管理を規範化。

商務部■対外工事請負資格管理規則:中華人民共和国商務部、中華人民共和国住宅・都市
建設部令2009年第9号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112946 
【概要】中国の企業またはその他業者が海外の建設工事プロジェクトを請け負う際、対外
工事請負資格を取得し、『中華人民共和国対外工事請負資格証書』の入手が必要。

金融■保険会社管理規定:中国保険監督管理委員会令2009年第1号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112622 
【概要】保険会社に対する監督管理を強化し、保険業の健康的な発展を促進するために、『中
華人民共和国保険法』、『中華人民共和国会社法』等に基づき制定。

その他■国際金融危機に対応し、西部地区経済の平穏且つ比較的速い発展を維持すること
に関する意見:国弁発[2009]55号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112779 
【概要】国務院による西部地区に対する国家戦略、発展のガイドライン。

外貨管理■『国内企業内部メンバー外貨資金集中運営管理規定』を発布することに関する
通知:匯発[2009]49号

【原文】http://www.fdi.gov.cn/pub/FDI/zcfg/law_ch_info.jsp?docid=112987 
【概要】中国内のグループ企業が、外貨資金プーリング・外貨委託貸付の方法で、資金を
効率運用する事を認める通知。※詳細は会報第29回をご参照ください。

税務・会計■再生資源の増値税還付政策の若干問題に関する通知:財税[2009]119号

【原文】
http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/9284134.html 
【概要】『財政部、国家税務総局の再生資源の増値税政策に関する通知』(財税[2008]157号)
における、関連個所の解釈を明確にした。

税務・会計■生産企業が海外請負工事業務を展開する時の輸出貨物の税金還付(免除)に
関する回答:国税函[2009]538号

【原文】
http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/9283289.html 
【概要】増値税の一般納税者である生産企業が海外請負工事業務を展開する時に輸出する
貨物で、現行の税収政策の規定した税金還付特別許可範囲に属し、且つ規定された通りに
財務上で売上関連処理をする場合、自社製貨物であろうと、非自社製貨物であろうと、一
律に、税金の免除、控除、還付を実施する。

貿易■フィリピン、ラオスとカンボジア原産の製品に対し中国―アセアン自由貿易区の
2009年協定税率を実施することに関する通知:税委会[2009]60号

【原文】
http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/9282149.html 
【概要】2009年10月1日より、フィリピン、ラオス、カンボジア原産の製品の輸入に対
し中国―アセアン自由貿易区の2009年協定税率(詳細は附録を参照)を実施する。


◎会報から

Mizuno Consultancy Holdings会報第29回

<今回の内容>
I. グループ内外貨金融(委託貸付・外貨プーリング)を認める規定が公布されました。
II. 東莞市で来料独資転換の規範化に関する運用通知が公布されました。

※会報はコンサルティング会員に入会いただくとHPから閲覧できます。
入会について詳細はこちら


◎チェイス・チャイナ最新レポート情報

※株式会社チェイス・チャイナは、Mizuno Consultancy Holdings Ltd.と株式会社上海エ
クスプローラーが合弁で設立した、アジアのビジネス情報を発信する会社です。
HP:http://www.explore.ne.jp/business/cc/ 

分部弁護士による連載「中国におけるニセモノ問題とこれへの効果的な対応について(1):
総論」が遂にスタート。更に、昨今の労働法を取り巻く環境の変化で、外資企業の悩みの
種である労働組合について、労務コンサルタントの立花聡氏が2回にわたって解説します。
中国ビジネスに必要な情報が満載です。

◎「中国におけるニセモノ問題とこれへの効果的な対応について(1):総論」〔分部悠介〕

【概要】本号では、現在の中国における模倣品・海賊版を取り巻く環境を概括的に俯瞰し、
次号以降、日本企業が効果的な対策が取れるよう、個別のテーマごとに解説していく。【全
5ページ】

無料閲覧可 http://www.explore.ne.jp/business/cc/ref/5401.pdf

◎中国の労働組合の全貌(1)~法律面における日中両国の比較〔立花聡〕

【概要】中国の労働法環境の変化で、労働組合の設立が求められる機運が高まっている。
労働組合といえば、賃上げ交渉やストライキなど、ただでさえ厳しくなっている労働環境
に余計な厄介者を増やしたくないと、拒絶反応を起こす日系企業も少なくないのではない
か。「日本の常識」、「中国の常識」が個別に存在する中、中国の労働組合の常識とは何か、
日中対比のうえ、その姿を捉えたい。【全3ページ】

◎マクロ経済政策転換への模索(10)〔田中修〕

【概要】本稿では、10月及び1-10月期の主要経済指標、人民銀行第3四半期貨幣政策執
行報告の概要、及びマクロ経済政策の今後の方向に対する著名なエコノミストの見解を解
説する。【全13ページ】

  • チェイス・チャイナレポートの購読、お問い合わせはこちら
    sugiyama-r@mizuno-ch.com.cn (担当者 杉山)

【Mizuno-CH中国ビジネス情報】ダイジェスト版発行者

Mizuno Consultancy Holdings Ltd.
WEBサイト http://www.mizuno-ch.com/

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